北沢志保
最上さん。貴女はまだ新米なので、まずは2人の患者を担当してもらいます。
北沢志保
その2人を通じて仕事を覚えてもらいますからね。
北沢志保
あと、マニュアルを渡しておきます。ここに仕事の基礎が書かれていますので、読んでくださいね。
最上静香
はい!
最上静香
ところで、この区画ってどんな患者さんがいるんですか?
北沢志保
ここは重課金エリア。生活に深刻なダメージを与える程、課金にハマった患者さんがいるの。
最上静香
そうなんですか…私の担当もここに?
北沢志保
ええ。と言うより、つい先ほど…。
箱崎星梨花
先生!また会いましたね!
最上静香
(あ。さっきの可愛らしい子だ。)
北沢志保
こんにちは、箱崎さん。今日は貴女に紹介したい人がいます。
北沢志保
こちら、本日から貴女の担当看護師になります、最上静香さんです。
最上静香
えっ!じゃあ私の担当って…。
北沢志保
はい。こちら、箱崎星梨花さんです。先月からこちらに入院しているんですよ。
箱崎星梨花
最上静香さんですか。よろしくお願いします!
最上静香
こちらこそ、よろしくお願いします。箱崎さん。
箱崎星梨花
担当看護師さんなんですから、もっと親しげに、星梨花って呼んでください。
最上静香
そう?では星梨花さん。よろしくね。
箱崎星梨花
はい!静香さん!
北沢志保
それでは後ほどまた回診に来ますので。失礼します。
最上静香
またね、星梨花さん。
箱崎星梨花
はい、また後で!
最上静香
……良い子そうでしたね。普通の女の子って感じですし。
北沢志保
貴女、何を言っているの?このエリアに入院している意味、わかってる?
最上静香
えっ……あっ!
北沢志保
そう。あの子も、重課金患者よ。
最上静香
あんな普通な子が…重課金…。本当ですか…?
北沢志保
箱崎星梨花さん。私立大学に在籍中の4年生よ。
北沢志保
教授陣からの評価も高い、真面目な学生だったんだけれど、ある時、急に大学に来なくなったの。
北沢志保
連絡を受けた親御さんが彼女のアパードで行ったら…どうなっていたと思う?
最上静香
…どうなっていたんですか?
北沢志保
彼女、栄養失調で倒れていたのよ。
最上静香
ええ!?一体どうしてですか!?
北沢志保
ソーシャルゲームの有料コンテンツに、生活費をギリギリまで注ぎ込んだからよ。
北沢志保
そこで初めて彼女の課金額が明らかになり、ここに搬送されたの。
最上静香
ちなみにお幾らだったんですか…?
北沢志保
半年でミリオンライブ(隠語)よ。
最上静香
ミリ(隠語)…!?そんな…あの子が…!?
北沢志保
これだけは覚えておきなさい。課金患者は、見かけで判断できないの。
最上静香
…………。
北沢志保
さぁ、次の患者に会いに行くわよ。
北沢志保
次も重課金患者なので、その辺は覚悟しておくように。
最上静香
はい…。
最上静香
(星梨花さん…まさか…嘘よね…?)
(台詞数: 44)