近世のラプンツェル
BGM
Dreaming!
脚本家
Կիշիրա
投稿日時
2016-03-18 02:24:31

脚本家コメント
【のり子編最終話】〜夜ったら夜〜
(つづきあるよ)
次のドラマの脚コメ欄が文字数いっぱいになっちゃったんでこっちに一言書きます。
この連作は特にそうなんですけど、私のドラマってひとつの台詞長いし話も長いのでかなり読みにくいと思うんですよ。
そんなドラマを毎日連続で読んで頂いててスーパー感謝です。

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福田のり子
夜更け、アタシは呼び出された場所へ向かっていた。
福田のり子
先ほど端末を起動したのは助けてメールを送る為だった。
福田のり子
アタシの、この塔での少ない交友関係で、もう一人しか残っていない友人だ。
福田のり子
アタシがその人にメールを送った瞬間に返事が来た。
福田のり子
件名は無く、時間と場所が書かれているだけの簡素な文面。
福田のり子
時間はその日の深夜で、場所はなんとアタシが働いていたカフェだった。
福田のり子
とんでもない焦燥感に襲われていたアタシは、そこに疑問を挟む余地などなく、
福田のり子
初めて見る夜のバイト先に、足を踏み入れていた。鍵は、開いていた。
福田のり子
政府の味方でもなく、
福田のり子
アタシと接触できて、
福田のり子
そして、塔を自由に歩ける、ただ一人の人物。
福田のり子
「お待たせ、静香ちゃん」
最上静香
「お久しぶりです、大変な事になっている様ですね」
福田のり子
久々に見る静香ちゃんは、前とは全くフンイキが違っていて……
福田のり子
きっと、こっちが本当なんだろうなと、なんとなく思った。
福田のり子
勿論、色々聞きたいことが有り過ぎたんだけど、
最上静香
「大丈夫です。事情は全て把握しています。ここでは何を話しても大丈夫です」
福田のり子
って言ってたし、アタシも急いでたから、早速本題に入ることにした。
福田のり子
「えっと、お願いがあるんだけど」
最上静香
「はい、どうするつもりなんですか?」
最上静香
「恐らく、今はのり子さんが考えている最悪の状態になっています」
最上静香
「さらに、ここで私みたいなのと接触している事も、きっとバレますよ」
最上静香
「もうこれ以上何かすると、のり子さんの身が危ないだけです」
福田のり子
「もうアタシはどうでも良いの!お願い聞くの聞かないの?」
最上静香
「勿論内容によります。何をして欲しいんですか」
福田のり子
「これを、真壁瑞希に渡して欲しいんだ」
福田のり子
「なるはやかきゅすみ(なるべく早く可及的速やかに)で」
最上静香
「……何なんですか?これ」
福田のり子
「アタシが盗られたノート。と一言一句同じ事+αが書いてあるから」
福田のり子
「これが真壁瑞希の手早いうちに渡れば、必ず何とかなるはず」
福田のり子
「少なくとも、紗代子ちゃんが塔と一つになる事は無くなるんだ」
最上静香
「紗代子ちゃん……と、言うのが、女神様の事?」
最上静香
「のり子さん、そんな事をすると、確実にのり子さんが危険になります」
最上静香
「あなたも一度体験しているんでしょう?塔に取り憑かれた人達は、本当に何でもしますよ」
最上静香
「全てを失ったあなたが何とか無事だったその命をかけるほどの」
最上静香
「そんな価値が、その女神様にあるんですか」
福田のり子
「静香ちゃんの言うとおり、確かにアタシは全て無くしたけど、この塔で見つけた物もあるんだよ」
福田のり子
「それを守る為だ。犠牲はアタシ一人で良い。あ、でも痛いのはやだな」
最上静香
「犠牲は私一人で良い……」
最上静香
「この塔に関わると、皆同じ事を言う様になりますね」
最上静香
「あなたにとっても、女神様が本当の意味での救世主になった様ですね」
福田のり子
「ねえねえ、政府って怒ったら執拗にイタ電してきたりするのかな?」
最上静香
「……私は、真実を知る為にここに来たんです」
福田のり子
「しずちゃん……」
最上静香
「ずっと疑問だったんです、この塔には何があるのか」
最上静香
「一体何が女神様で、何が人類の希望で、何がこの星にとっての幸せなのか」
最上静香
「あなたの想いも、繋いでいきます」
福田のり子
そう言ってノートを受け取ると、しずちゃんは静かにカフェを出ていった。(静香だけにね)
福田のり子
バトンを渡して、きっとアタシの出番はここまでだ。

(台詞数: 49)