最上静香
なんだか意外ですね。どちらかと言うと、のり子さんの苦手そうな考え方なのに。
福田のり子
いや、実際苦手だよ?どーやって研究すんだー!って思うし。役に立たなさそうだし。
最上静香
お父様は、のり子さんと違ってあっち系の人だったんですか。
福田のり子
そ、モロあっち系。アタシそもそもそういうの苦手なんだよね。
福田のり子
科学の可能性に賭けてるのか知んないけどさ。アタシたちの戦場はいつだって目の前だと思うんだ。
福田のり子
アタシたちはいつだって自分の出来る事しか出来ないし、見えるものしか見えないし。
福田のり子
手の届く範囲しか救えないんだよ。しかも今はちっと安全になったからって、明日も知れんし。
福田のり子
実際、あやつの研究で誰も幸せになってなーい!!!
最上静香
……のり子さん。
福田のり子
あ、ごめん。大声だしちゃって。
最上静香
のり子さん、さっきから私と話してるだけですけど、仕事しなくても良いんですか?
福田のり子
ってそっちかーい!お客さん(あんまり)居ないしいーの!
最上静香
でも、なんとなく分かりました。のり子さんは科学で人を幸せにしたいんですね。
福田のり子
うわ、なんか人に言われると照れるな……まあ、そんな感じかな。
最上静香
それで、のり子さんはその科学で人を幸せにするために日々研究室で何してるんでしたっけ。
福田のり子
自分のバイクいじってる!
福田のり子
って流石にそれだけしかしてないわけじゃないよ!
最上静香
ちなみに、さっきから気になってたんですけど。そのお父様は今どちらに?
最上静香
資料を見てもしばらく前からの情報が全く無くて……もしかして、極秘の仕事をしてたり。
最上静香
もしくは、人知れず亡くなっていたり……。
福田のり子
あ、ごめん。それアタシも知らないんだよね。まあ連絡取り合う方でもなかったけど。
福田のり子
正直あの人苦手なんだよ。考え方も違うしさ、あんまり関わりたくないってのが本音。
最上静香
でも、のり子さんがここに来れたのってどうしてでしたっけ。
福田のり子
パパに融通してもらったから!
福田のり子
って、流石にそれだけでは入れないよここは!アタシだって地元では一番成績良かったんだからね!
最上静香
え、そうだったんですか。もしかしてのり子さん、イケイケモテモテ系の学生でした?
福田のり子
うっさい!油とか埃とかフレグランスする女に男なんかよってくるもんか!
福田のり子
ってか!塔勤めの天才さん達は絶対アタシと同じ生活を送ってたはず!絶対絶対!
福田のり子
あ、でも律子さんとか良いにおいするし……もしかしてアタシだけ?
最上静香
少なくとも、職場に革ジャン着てきた人はのり子さんだけですよ。
福田のり子
……で、その星の意思なんだけどさ。
最上静香
あ、話戻すんですね。
福田のり子
アタシの父親が言うには、普段星の意思が表出することは無く、
福田のり子
生き物の意思の積み重ねによってゆっくり動く物なんだって。
福田のり子
ただ、のっぴきならない事情あったら例外として、大きな影響のある現象をもって、その意思を。
最上静香
つまり、しばらく前から頻発するようになった災害など、の事ですね。
福田のり子
そういう事なんだろうね。つまり星、まあこの場合ここね。これが、人類を淘汰しようとしたと。
最上静香
なるほど、人類が絶滅することこそ、星の意思……
最上静香
って、私達生きてますけど。
福田のり子
だよねー。心変わりしたんじゃないの?か、もしくは……
福田のり子
地球の意思を覆せる様な存在がいたりしてね。
最上静香
……のり子さん、少女マンガより少年誌読んでたでしょ。
福田のり子
いや、アタシが言った事じゃないしー!(後半アタシの意見だけど)
福田のり子
とりあえず、そう言う意味でも塔には期待してるんだアタシ!
最上静香
ここで塔ですか。
福田のり子
星の意思云々は信じてないけどね。この星が科学に着いてきてない以上、星の外から引っ張る。
福田のり子
うん、明快!こういうのが分かりやすいよね!
福田のり子
あ!宇宙規模で考えるなんてアタシらしくない!イカンイカンアタシは技術者目の前だけ目の前だけ
最上静香
やけにこだわりにますね。そこ。
福田のり子
……考えない方が良い事もあるってこと。
(台詞数: 50)