ひとつ屋根の下
BGM
Catch my dream
脚本家
ヒデ
投稿日時
2015-08-13 21:02:40

脚本家コメント
タイトルからストーリーを考えよう第27弾。
今回は「ひとつ屋根の下」(ドラマ)より。
今作が250作目。見て下さる方々ありがとうございます。投稿始めて約4ヶ月で折り返しまで来ました。このペースなら年末ぐらいに500作…たぶん無理。

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最上静香
私は今プロデューサーの家に居候させて貰っている。
最上静香
理由は簡単。父親と喧嘩して家を飛び出したのだ。
最上静香
しかし飛び出したはいいが行く宛のない私は悩んだ末プロデューサーの家に転がり込んだのだ。
最上静香
…別に未来や翼の家でも良かったのだがご家族にご迷惑がかかると思い遠慮した。
最上静香
その点プロデューサーは独り暮らしだったからお邪魔することにしたのだ。
最上静香
…それだけの理由である。他意は無い。
最上静香
最初は戸惑ったプロデューサーも少しの間なら、と了承してくれた。
最上静香
もちろんアイドルとプロデューサーが同居しているなんて世間に知られては騒ぎになるので
最上静香
秘密にしている。事務所でも社長ぐらいしか知らないはず。
最上静香
私は居候として置いてもらうかわりに家事をすることにした。
最上静香
炊事、洗濯、掃除とやることは多いがやってみるとなかなか楽しかった。
最上静香
…しかし少々腑に落ちないことがある。
最上静香
仮にも若い男女がひとつ屋根の下に暮らしているのだ。
最上静香
少しは何かあるのかと思っていたのだが…
最上静香
驚く程に何も無い…
最上静香
…別に何かあって欲しい訳じゃないけど…ねぇ…
最上静香
転がり込んだ日の夜はドキドキして眠れなかったのに…
最上静香
結局何も無かった…
最上静香
…別に何かあって欲しい訳じゃないけど…
最上静香
…私は魅力が無いのかな…
最上静香
…別に何かあって欲しい訳じゃないけど…
最上静香
彼は私をどう見ているのだろう…ただの担当アイドル?
最上静香
…少しは女の子として意識してくれてるのだろうか…
最上静香
別に何かあって欲しい訳じゃないけど…
最上静香
ふぅ…止めよう。不毛な問答だ。
最上静香
と電話が鳴った。おそらくあの人だろう。
最上静香
「はい。あ、おはようございます…」
最上静香
「…では、失礼します。」
最上静香
プロデューサーのお母様からだ。最近毎日電話がかかってくるのだ。
最上静香
今日は新しい煮物のレシピを教えてもらった。
最上静香
うどんばかりでは飽きられるし栄養も偏ってしまうからありがたい。
最上静香
それでも毎週金曜日はうどんの日と決めている。
最上静香
…そろそろプロデューサーが帰ってくる時間だ。
最上静香
ご飯もお風呂も用意してある。
最上静香
…と思っていたら帰って来た。
最上静香
「お帰りなさい」
最上静香
私が出迎えると疲れた顔の彼はただいま、とかえす。
最上静香
「ご飯?それともお風呂?」
最上静香
最後にわ・た・し?などとは言わないわよ。
最上静香
…一度くらいは言ってもいいかな…
最上静香
…コホン…
最上静香
プロデューサーはお風呂、と答えながらいつものように鞄を差し出す。
最上静香
私は当たり前のようにそれを受け取る。
最上静香
そうだ。彼がお風呂に入っている間に洗濯を済ませてしまおう。
最上静香
そう思い、彼がお風呂に入りに行ったのを確認して洗濯機に向かう。
最上静香
だが洗濯物を洗濯機に入れている時に重大な事に気付いた。
最上静香
そういえば今日は「ただいまのほっぺにチュッ!」をして貰っていない…
最上静香
これは由々しき事態だ。疲れていたから、というのは理由にならない。
最上静香
これはもう罰としてほっぺだけでなくおデコにもしてもらわないといけないな。
最上静香
彼のパンツを握り締めながらそう思った。

(台詞数: 50)