黒井社長
?「待ちわびたぜ、弟よ...その様子だと元気そうじゃないか!!」
伊吹翼
(この人が...プロデューサーさんの...お兄さん!?)
伊吹翼
暁「兄さんこそ! ていうか伊吹さんと話してたんだ...まさかナンパしてないよね?」
黒井社長
暁の兄「するわけないだろ、俺は未成年には絶対に声かけないってポリシーがあんの!」
伊吹翼
暁「そうじゃなくて...彼女さんいるんだから、そういうのダメでしょ!!」
黒井社長
暁の兄「いやいや暁くん、恋とは人生において欠かせない、いわばカンフル剤なのだよ、OK?」
伊吹翼
(...なんていうかプロデューサーさんとお兄さん...)
伊吹翼
(...なんていうかプロデューサーさんとお兄さん...似てなさすぎない...?)
伊吹翼
(プロデューサーさんと違ってお兄さんの性格はなんか軽い感じがするし...)
伊吹翼
(それに髪の毛もアッシュと黒、顔立ちも体型も、目の色も全然違う...)
伊吹翼
暁「...ていうか兄さん、こんな話どうでもいいから、そろそろ本題に移ろうよ。」
黒井社長
暁の兄「確かにそうだな...さて、改めて自己紹介といこうじゃあないか!!」
黒井社長
暁の兄「俺はこの会社、『ワンダーブラザーズ』創設者にして業界屈指のプロデューサー...」
黒井社長
暁の兄「業界の革命児...『夏木透』(ナツキトオル)だッ!!!」
伊吹翼
...
伊吹翼
...よくわかんないですけど...プロデューサーさんのお兄さんだから、スゴそうだね...
伊吹翼
暁「...そういうのいいから。 ...伊吹さんすごく困ってるし...」
黒井社長
透「...ゴメンちゃい、暁...。さて、アイスブレークは出来たし本題に入ろう!」
黒井社長
透「お前達は...『ミリオネアミュージックフェス』...通称『Mフェス』を知ってるか?」
伊吹翼
暁「ああ...『100万人の観客が各部門No.1アーティストを決める』とか言ってるアレ?」
伊吹翼
確か年に一回やる音楽の特番の...昼間から夜遅くまでやってるあの番組のこと?
黒井社長
透「ああ...我が事務所が開催する音楽祭...なんとそのアイドル部門候補にッ!!!」
黒井社長
透「ミス伊吹、君が選ばれたのだよッ!!」
伊吹翼
...わたしが...?
伊吹翼
暁「嘘でしょ...だってまだデビューしてから1年も経ってないんだよ...なのに...!」
黒井社長
透「だからだよ...新人なのに、知名度や人気は国民的レベル...」
黒井社長
透「仮にお前のプロデュース能力がヤバいとしても...アイドル本人の力がないと無理だろ。」
伊吹翼
暁「そうだね...あとは伊吹さん次第だけど...どうする?」
伊吹翼
(いつも見てきた特番にわたしが出る...うれしいけど、うまく行き過ぎな気もするし...)
伊吹翼
うう...頭がごちゃごちゃするよ~...
伊吹翼
暁「はは...確かにいきなりそんな事言われても、困るよね...わかるわかる!」
伊吹翼
暁「...無理にとは言わないよ...だけどね、このチャンスにしがみつく意味はあると思うよ」
黒井社長
透「そうそう...それに君の姿を見たら...君の好きなメンズが振り向いてくれるかも!?」
伊吹翼
(わたしの好きな人が...振り向いてくれる...それなら...)
伊吹翼
そこまで言われちゃったら~...わたし、出てみてもいいですよ~!
黒井社長
透「ありがとう...ハハッ!! これで役者はだいたい揃った...!!」
黒井社長
透「どうだい、二人とも...よかったらこの後、行きつけのバルで一杯...」
伊吹翼
暁「あはは...ありがたいけど、これから収録だから...また今度で...」
伊吹翼
(...この後って予定は何もないよね...プロデューサーさん、なんでウソつくのかな?)
伊吹翼
暁「じゃあ行こっか伊吹さん。兄さん...また会える日まで!」
黒井社長
透「ああ! 今度はそっちのマダム達も一緒に連れてきてくれよ!!」
伊吹翼
暁「連れて来ないよ! どうせまたナンパするんでしょ!?」
伊吹翼
(...普通に見れば性格は違うけど仲のいい、兄弟同士の会話なのに...)
伊吹翼
(...わたしにはどうしても...少し変っていうか...)
伊吹翼
(...プロデューサーさんがウソ笑いしてるみたいな...そんな気がした...)
黒井社長
透「...」
黒井社長
透「...まさかあの子...暁のこと...」
(台詞数: 47)