伊吹翼
プロデューサーさん、どうして私が怒ってるか、分かりますか?
伊吹翼
分からない?そんな、酷い。プロデューサー失格ですよ、もう。許せません。だから…
伊吹翼
バツとして、私とデートして下さい。よし、決まり。ね?
音無小鳥
こらこら翼ちゃん、変な事言わないの。第一プロデューサーさんはまだお仕事中よ。
伊吹翼
え~いいでしょ。あ、小鳥さんも一緒ならどうですか?私の保護者って事で。
音無小鳥
え!?あ、あのねえ…
伊吹翼
(アイドルって最高に楽しい。可愛い服が沢山着られて、色んな所に行けて。)
伊吹翼
(色んな人と仲良くなれて、皆が私を応援してくれて。ホント、私にピッタリ!)
伊吹翼
(…な、はずだったんだけど…)
音無小鳥
あんまりプロデューサーさんを困らせちゃ駄目よ?そうでなくても忙しい人なんだから。
伊吹翼
(な~んか、最近モヤモヤする。よくわかんないけど、この人の前だと特に。)
伊吹翼
あ~あ、またお断りか。プロデューサーさん、いつになったら私とデートしてくれるんだろ。
音無小鳥
翼ちゃんも変わってるわねえ、そんなにプロデューサーさんとデートがしたいの?
伊吹翼
だって、かっこいいし優しいじゃないですか。あんな人と大人なデートが出来たらなって。
音無小鳥
大人なデート?
伊吹翼
はい!恋人みたいにドライブ連れてってくれたり、素敵なお店行ったりとか。いいでしょ?
音無小鳥
なるほど、そういう…けどね翼ちゃん。好きな人とのデートって、そういう物じゃないと思うわ。
伊吹翼
え?
音無小鳥
いや…翼ちゃんにはまだ早いかしら。気にしなくていいわ、ごめんなさい。
伊吹翼
あ、ちょっと?…もう何なの小鳥さんたら。意味わかんないよ、変な事言って。
伊吹翼
…お仕事、遅くなっちゃったな。律子さんタクシー呼ぶから待っててって言ってたけど。
伊吹翼
あっそうだ!事務所に戻ろっと。確か、プロデューサーさんまだいたよね?
伊吹翼
律子さん、私事務所戻りますね、お疲れ様~♪よーし、帰り送ってもらおう。
伊吹翼
えへへ、プロデューサーさんとドライブデート~と。お疲れ様で~す…
音無小鳥
あはは、可愛いじゃないですか。相変わらずモテモテですね、羨ましい。
伊吹翼
(あれ、小鳥さんもまだいたんだ。今日は残業?ご苦労様です。)
音無小鳥
まあまあ。あのぐらいの年頃は大人っぽい事に憧れてるんですよ、そういう物です。
伊吹翼
(もしかして、私の事話してるのかな。)
伊吹翼
(ちょうどいいや、気付いてないし出てってビックリさせちゃお。で、その後デートに…)
音無小鳥
ふふ。気を付けてあげてくださいね?あの年頃は繊細なんですから…え?
音無小鳥
もう、何言ってるんですか。あなたがそんな人じゃない事ぐらいとっくに知ってますよ。
音無小鳥
さ、そろそろ帰るとしますか。今日も一日お疲れ様でした、また明日も頑張りましょうね?
伊吹翼
(…なーんか、すっごくいい感じ。とても割り込めるような雰囲気じゃないよ。)
伊吹翼
(もうズルイなあ、小鳥さん。私にあんな事言ってたのに、自分はプロデューサーさんと。)
伊吹翼
(とっても幸せそうにして。デートなんてしなくたって、あれじゃまるっきり恋人じゃない…)
伊吹翼
(…ん?)
伊吹翼
(あ、そっか。小鳥さんが言ってたのって、そういう事なんだ。好きな人と一緒にいるんなら。)
伊吹翼
(高いお店もドライブも、全然必要じゃないんだ。好きな人が側にいれば、それだけだって。)
伊吹翼
そっか。大人って、そういうものなんだ。
伊吹翼
そっかあ…
伊吹翼
(翌日)おっはようございま~す!プロデューサーさん、今日も頑張りますね!
伊吹翼
はい、任せてください。私、めいっぱいアイドル楽しみますから。ちゃんと見てて下さいね?
音無小鳥
おはよう翼ちゃん。今日はやけにご機嫌ね、何かいい事あった?
伊吹翼
…
音無小鳥
翼ちゃん?
伊吹翼
(あーあ。なんで私、こんなにショック受けてんだろ、らしくないなあ、もう。)
伊吹翼
(ま、いいや。もう決めたんだもん、もっとアイドル頑張るんだって。)
伊吹翼
(そう!プロデューサーさんが私をデートに誘うくらい、素敵な女の子になってやるんだ。)
伊吹翼
(その時はうんと素敵なデートにしてやるんだから。プロデューサーさん、覚悟してね?)
音無小鳥
どうしたの翼ちゃん、さっきからプロデューサーさん睨んで?
(台詞数: 50)