七尾百合子
……これが私?
七尾百合子
(プロデューサーさん?から渡されたディスク。そこには)
七尾百合子
(ステージの上で歌って、踊っている私が映っていた)
七尾百合子
私、本当にアイドルだったんだ……信じられないけど。でも___
七尾百合子
すごく、懐かしい感じがするなぁ……。アイドルか……
七尾百合子
〈コンコンッ〉あ、はい!どうぞ~
伊吹翼
〈ガラガラッ〉百合子ちゃん!久しぶり~!元気にしてた?
七尾百合子
え?あの、貴女は……伊吹さん、でしたっけ?
伊吹翼
翼でイイよ♪いつもそう呼んでくれてたし。何か思い出せた?
七尾百合子
いえ……ただ、自分がアイドルだと言うことはある程度受け止められました
七尾百合子
でも、伊吹さ…翼さんとその、こ、恋人というのは…///
伊吹翼
そっか~……全然思い出せないの?
七尾百合子
はい。ごめんなさい…。ただ……
伊吹翼
ただ?
七尾百合子
翼さんの顔を見ると、思い出してはいけないと、私の中で警告が聞こえるんです
伊吹翼
え……?それ、どうゆう……
七尾百合子
多分、何かあったんだと思います。もしかしたら、記憶を失ったのはそのせいかも
伊吹翼
そんなことないッ!!
七尾百合子
〈ビクッ!〉つ、翼さん……?
伊吹翼
百合子ちゃんは私にとって大切な人だもん。酷いことなんて、絶対にしない
七尾百合子
い、いえ、ですからあくまで仮定の話で……。翼さんが何かしたせいとは
伊吹翼
〈バンッ!〉
七尾百合子
〈ビクゥ!〉ひっ……!?
伊吹翼
絶対にない。嘘でもそんなこと言わないで!!
七尾百合子
ご、ごめんなさい……
伊吹翼
……っ!?ゴメン。言い過ぎた。百合子ちゃん、記憶喪失だもんね
伊吹翼
私との思い出なんて、覚えてなくて……
七尾百合子
〈ポツポツ……〉(雨?あれ、何か、頭の中に……)
伊吹翼
覚えてなくて………
七尾百合子
(駄目……!よく分からないけど、それ以上は___!)
伊吹翼
「当然だよね」……
七尾百合子
……ッッ!!?あ、あぁ……
伊吹翼
?百合子ちゃん?〈ザァァァ…〉あれ雨?今日降るって言ってたかな~?
伊吹翼
じゃあ酷くならない内に帰るね?百合子ちゃ……〈手を伸ばす〉
七尾百合子
〈パァァァンッ!〉
伊吹翼
……え?
七尾百合子
___で
伊吹翼
ゆ、百合子ちゃん?どうした……の?〈スッ〉
七尾百合子
触らないでッ!!!
伊吹翼
ッ!?百合子ちゃん……?
七尾百合子
それと、出来ればもう二度と来ないで下さい。お願いします
伊吹翼
え?ちょ、百合子ちゃ…P『…翼?』え?どうして___P『来なさい』えっ…
伊吹翼
〈バタンッ〉あの、プロデューサーさん、離し…P『なんで勝手に来たの』それは
伊吹翼
P『今日はもう帰りなさい。あとは私が何とかしておくから』あのっ…!
伊吹翼
P『……何?』ッ!?いえ、お疲れ様でした……
伊吹翼
(その時のプロデューサーさんの顔は、今まで見たこともないような)
伊吹翼
(本当に、怒っている顔でした……)
伊吹翼
(そして次の日……)
伊吹翼
(私たちの日常は、大きく変わってしまった)
(台詞数: 49)