田中琴葉
ここが、今回の作戦のターゲットね、よーし。
田中琴葉
…ふふ、これでいい。人間共め、明日の朝、恐怖におののくがいいわ。
伊吹翼
待て!
田中琴葉
あら、遅かったわねマイティーセーラー。残念ね、もう作戦は完了したわよ。
七尾百合子
くっ…一体何をしたの!
田中琴葉
ふふ、さあてね。詳しくは明日の朝刊の折り込みチラシをご覧なさい?
七尾百合子
朝刊?さてはあなた…
七尾百合子
チラシに見せかけた小形爆弾を仕込んだのね、そうでしょう!
田中琴葉
えっ!?い、いやそんな真似は…
七尾百合子
何も知らない無辜の一般市民が欠伸を噛み殺しつつ、朝刊を開く。そこから落ちるチラシ…
七尾百合子
しかし次の瞬間、大惨事が!ああ、なんて酷い真似を。
伊吹翼
酷っ。よくそんな残酷な真似出来るね、許せないよ!
田中琴葉
ち、違うってば。さっき仕込んだのは爆弾なんかじゃなくて…
七尾百合子
爆弾じゃない?とすると、さては…
七尾百合子
毒ガス!チラシのインクに殺傷性の高い毒ガスを混ぜて印刷したんでしょう、そうでしょう!
伊吹翼
な、なんて事を。そんな事したら…あれ、変じゃない?
七尾百合子
もう翼、しっかりしてよ!毒ガスが混ざったインクの匂いを嗅げば大変な事になるでしょ?
伊吹翼
いや、そんな事したら配る前にお店で気付くんじゃないのかなって。
七尾百合子
う。
田中琴葉
というかそんな物作らないわよ。ああ見えてエレナは優しい子なの、残酷な兵器は開発しません!
七尾百合子
え、ええっと…じゃあ一体何をしたの!
田中琴葉
ふっふっふ。世界征服の為には広く優秀な人材を獲得する必要があるわ。
田中琴葉
その為に、求人広告をこっそり仕込んだのよ。あ、それとお店始めるからその宣伝広告も…
七尾百合子
…
伊吹翼
酷い!お父さんが言ってたよ、新聞にチラシを入れるのってお金払うんでしょ?
田中琴葉
お生憎様。お金はあるけどね、そんな事に使いたくないの。カフェ建てるのに結構かかってね…
伊吹翼
許せない!行くよ、百合子。あの女をやっつけてチラシを回収しないと。
七尾百合子
…がう。
伊吹翼
え?
七尾百合子
違う!こんなのと戦う為に私はマイティーセーラーになったわけじゃない!
七尾百合子
田中琴葉さん?あなた、それでも世界征服を企む悪の組織の総帥なの?
田中琴葉
し、失礼ね!これでも学校じゃやれば出来る子って評価だったのよ。
七尾百合子
ふん、どこがよ。求人広告?そんな事してわざわざ悪の組織に入って来る馬鹿がどこにいるっての。
七尾百合子
人間を攫って改造手術の一つや二つ施すくらいの事は出来ないわけ?
田中琴葉
で、出来なくは無いけど。履歴書も無い人を入れるのはちょっと…
七尾百合子
そんなしょぼいのに悪の組織だなんてよくも…出来るの、改造手術!?
田中琴葉
まあエレナに相談すれば。というか今いる皆は改造手術済みだし。
七尾百合子
じゃ、何でやらないの?
田中琴葉
さっき言ったじゃない。人を集める時はちゃんと志望動機や経歴を確認してからでないと。
七尾百合子
……なら、履歴書はどこに出せばいいの。あと、他に必要な書類は?
田中琴葉
え、何よそれ。まさか…?
七尾百合子
なってなさすぎよ、あなた達みたいな悪の組織じゃ世界征服だなんて夢のまた夢のそのまた夢。
七尾百合子
私が入ってあなた達に悪の組織とは何たるかを叩き込んであげる。さ、アジトに案内しなさい?
伊吹翼
え、えっ、ええっ!?
七尾百合子
ごめん翼。でもこの人見てたらどうしても。正義の血が違う意味で騒いで仕方ないんだ。だから…
田中琴葉
冗談じゃない、あなたみたいな面倒そうなのはお断りよ…こら引っ張るな。痛っ、そのまま飛ぶな!
伊吹翼
百合子…
七尾百合子
さあ行くわよ、履歴書は途中でコンビニで買って書いて出すから。それでいいわよね?
七尾百合子
闇の力には勝てなかったよ…くぅ〜、これ一度言ってみたかったんだよね〜♪
田中琴葉
だから、あなたみたいなのはお断りだってば!人の話を聞けぇぇっ!
(台詞数: 50)