伊吹翼
…夏休みの教室…わたしは補講を終えて、ひとり教室の中を見渡す…
伊吹翼
…そこには、わたしの知ってる賑やかな声は無く、かわりにウルサイぐらいのセミの声と…
伊吹翼
外で声をあげているサッカー部の声が入ってくるだけ…
伊吹翼
…キャラバンを終えた わたしを待っていた教室は虚しさに包まれてた…
伊吹翼
…熱で揺れる陽炎は、今のわたしの心のようにモヤモヤしてる…
伊吹翼
…クラスメイトと久々に会おうとして電話してみても…
伊吹翼
みんな塾で忙しく、あと半年ほど過ぎたら高校受験なんだと痛感させられる…
伊吹翼
…わたしがアイドルをしている間に…みんなは次の階段を昇ってる…
伊吹翼
…そんな気がして、涙が溢れてくる…
伊吹翼
…ねぇ?わたしが背伸びした事って間違ってたの?
伊吹翼
…ねぇ?わたしはこのまま…ひとりぼっちで置いていかれるの?
伊吹翼
…ねぇ?…ねぇ?答えてよ…
伊吹翼
…ねぇ…?
伊吹翼
…
伊吹翼
……
伊吹翼
………
伊吹翼
…………
伊吹翼
……………
伊吹翼
…あれからどれ位泣いてたのかもわからなかった…
伊吹翼
…いつの間にか泣き疲れて眠って…外から夕陽が差し込んでいた…
伊吹翼
…時間を見ようと、ケータイを取り出してみたら…
伊吹翼
…そこには未来と静香からのメール…
伊吹翼
…赤い目を擦って、メールを開けば…
伊吹翼
………
伊吹翼
………
伊吹翼
………
伊吹翼
………わたしは、また泣いていた………
伊吹翼
…あったじゃん、わたしの居場所…
伊吹翼
…わたしの青春…
伊吹翼
…わたしが一緒に成長していきたいって思える『劇場の仲間(クラスメイト)』…
伊吹翼
…教室のドアを閉じて、14歳のモヤモヤしてたわたしは…涙と一緒に置いてきた…
伊吹翼
…15歳のわたしの青春は、教室を出たその先に、静かに未来へと続いている…
伊吹翼
…最上の春の日のような…輝きの向こうへ…
伊吹翼
…みんな…わたしに夢の息吹と羽ばたく翼を…ありがとう!!
伊吹翼
…だから、わたしは笑っていよう…!
伊吹翼
…そこにある、わたしの青春に怒られないように…
伊吹翼
…卒業式に、わたしの選んだ道が間違いじゃなかったって、今日の自分に言えるように…!
(台詞数: 37)