矢吹可奈
琴葉さん、ご迷惑をお掛けしました。ごめんなさい。
田中琴葉
いいのよ、喉はもう大丈夫?やり過ぎないように頑張ってね。
矢吹可奈
はい。それじゃ、自主練してきますね。♪頑張れ可奈~自分のペースがいちばん~♪
田中琴葉
ふう。皆が戻る前に解決して良かった。紗代子ちゃんと美奈子ちゃんもいつも通りに戻ったし。
田中琴葉
昴ちゃんは目撃情報多発で大変だったけど、違う路線もありって事で受け入れてもらえそうだし。
田中琴葉
終わりよければすべてよしね。いや、雨降って地固まる、かな?なんてね。
田中琴葉
けど…
田中琴葉
(二つ、分からない事がある。一つは何故、美也ちゃんはあんな事が出来たのか。これについては)
宮尾美也
「ふふ、とっぷしーくれっとですよ~」
田中琴葉
(…なんて言って教えてくれなかったけど。)
田中琴葉
それから、もう一つは…
田中琴葉
ねえ美也ちゃん、聞いてもいい?
宮尾美也
はい、何でしょうか。もうお願いを叶えてはあげられませんよ~?
田中琴葉
あのね。私が叶えて欲しい願い事って、本当にお風呂にずっと入ってたいって事だったの?
田中琴葉
なんて言うかその、他の皆に比べると随分ささやかな願い事のように思うんだけど…
宮尾美也
あれはサービスですよ。琴葉さんのお願いは一番最初に叶えたから、オマケしてあげたんです~
田中琴葉
え?でも、私は別に何も変わらなかったじゃない。
宮尾美也
ふふ、何言ってるんですか。私はちゃーんと叶えてあげたでしょ?だから、皆変わったんです。
田中琴葉
どういう意味?
宮尾美也
「事務所の皆が困難を乗り越えて、一つになる。色々あったけど元通りに仲良しに。」
宮尾美也
ステキなお話ですね~。誰だって、一度は体験してみたい物語です。
田中琴葉
なっ…ち、ちょっと待って。じゃあ今回の事件全部が私の願い事だったって言うの?
宮尾美也
うふふ。琴葉さんらしいお願いでしたね~。
田中琴葉
答えてよ、ねえ。トラブルとそれを解決する役割が、私の願い事だったの?
宮尾美也
もう事件は終わったんですよ?琴葉さんの活躍で皆仲良しに戻って、めでたしめでたしです。
宮尾美也
それでいいじゃないですか、ね?ぜーんぶ、琴葉さんの願い通りになったんですから。
田中琴葉
そんな…私がトラブルを起こしたっていうの。私が活躍したいっていう、そんな気持ちだけで。
宮尾美也
それはちょっと違いますよ~琴葉さんは皆と仲良しになりたいとも思ってたんですから。
田中琴葉
同じじゃない。その為にトラブルが起きればいいと願ってただなんて…
田中琴葉
それで納得が言ったわ、私がちょっと言っただけで紗代子ちゃん達が簡単に仲直りしたり、
田中琴葉
美也ちゃんが皆をあっさり元通りにしたのも、私が事件を解決する事になってたからなのね。
田中琴葉
…私、最低だわ。皆を巻き込んで、騒ぎを引き起こして。
宮尾美也
いいじゃありませんか。そのおかげで皆もっと仲良しになれたんですよ~?
田中琴葉
いいえ、やっぱり違う。麗花さんが言ってたじゃない、願い事は自分で叶えなきゃ意味がないって。
田中琴葉
こんな形で仲を深めるだなんて不自然よ、間違ってるわ。
宮尾美也
むー。では、どうしたいんですか~?事件はもう終わっちゃったんですよ?
田中琴葉
それは…
田中琴葉
…この騒動を無かったことにしたい。何もかも忘れて、やり直したいわ。
田中琴葉
そうよ、それがいい。不自然な形で結び付くより何も起きない方がずっといいわ、お願い出来ない?
宮尾美也
うーん。出来なくはないですよ、琴葉さんがお願い事をやり直したいというなら。でも…
田中琴葉
ならお願い!こんな気持ちを抱えたままでいたくはないわ、是非そうして。
宮尾美也
わかりました。では…ヘーイエイー、と。はい、これで何も無かった事になりましたよ。
田中琴葉
無かったって何が?美也ちゃん、急にどうしたの。
宮尾美也
…何でもありませんよ、お疲れ様です~。
宮尾美也
…琴葉さん。願い事は他人に叶えて貰っても意味がない。そう言ってたじゃないですか。
宮尾美也
私は願い事を叶えてあげられます。でもそれが「どんな」お願いなのかは私にも分からないんです。
宮尾美也
何もかも無かった事にしてやり直したい…果たしてどこまでが、無かった事になるんでしょうね~?
田中琴葉
変な美也ちゃん。なんだったのかしら、さっきの事は。
田中琴葉
…あれ?ちょっと待って。美也ちゃんって誰だったかしら。どこかしらここ。いやその前に。
田中琴葉
私って、誰だったっけ?
(台詞数: 50)