所恵美
身体がふわっと軽くなる。
所恵美
まるで重力から解放され、海に潜っているように……
所恵美
風に吹かれて、雲のベッドに寝転がっているように……
所恵美
ハハ……百合子みたいなこと考えてる。こんなのアタシらしくないよね。
所恵美
……分かってる。アタシだってバカじゃない。
所恵美
こんなのはちょっとの間だけの快楽だ。
所恵美
いつまでもしがみついてはいけない。
所恵美
でも……逃げられないのだ。
所恵美
この、HDSの快楽からは……
所恵美
初めはバカにしてた。確か、小鳥さんだっけ、持ってきたのは。
所恵美
気分転換になるわよ、って言われて勧められるがまま使ってしまって……
所恵美
あの時断っていれば、こんなことにはならなかったかもしれない……けど……
所恵美
あぁ……、身体がとろける……
所恵美
何も……考えたくなくなる……
島原エレナ
「……?」
田中琴葉
「……」
所恵美
あれ?琴葉とエレナじゃん。
所恵美
……ああ、そっかもうこんな時間か。気付かなかったよ……
所恵美
レッスンに行かなきゃ……でも……
所恵美
腕にも……
所恵美
脚にも……
所恵美
力が入らない……
島原エレナ
「……!」
田中琴葉
「……!!」
所恵美
あぁ、2人は何を言っているんだろう……
田中琴葉
「……」
所恵美
……そっか、エレナを遠ざけようとしているんだね。
所恵美
そうだよね。エレナまでアタシみたいになったら……ははっ、何考えてるんだろ。
島原エレナ
「……」
所恵美
でもさ、琴葉……
田中琴葉
「……」
所恵美
三人でHDSに溺れても、いいんじゃないかな……
所恵美
きっと、気持ちいいと思うんだ……
所恵美
それに琴葉はもう知っているでしょ?HDSの快楽の味を……
島原エレナ
「……」
所恵美
ほら……エレナも興味津々だよ……一緒に楽しもうよ……
所恵美
さぁ……
所恵美
一緒に……
所恵美
HDSに……
田中琴葉
「もうっ、恵美ったらいい加減に起きて!」
所恵美
「うぇ～、あと60分～」
島原エレナ
「ネーネー、ソレってそんなに気持ちイイノ?」
所恵美
「最っっっ高だよ!アタシなんてこんなんだもん、こんなん」
田中琴葉
「ちょっとエレナを勧誘しないの!」
所恵美
「……前に使ったときは琴葉だってダルンダルンだったくせに」
田中琴葉
「そ、それは……って、エレナ何してるの!?」
島原エレナ
「アー……コレ、スゴイネー、メグミー。ほら、コトハもいっしょにー」
田中琴葉
「ちょっと引っ張らないで!私まで……あぁ……」
所恵美
「おー、琴葉があっというまに陥落した」
所恵美
「こわいねー、人をダメにするソファーって」
(台詞数: 50)