
田中琴葉
__私が……

田中琴葉
__私がフェンシングを習い始めたのは…

田中琴葉
__幼い頃から身体が弱く…

田中琴葉
__近所の公園で元気に走り回る……友達の姿を見ることしか出来なかった…

田中琴葉
__…そんな私の姿を不憫に思った、父の薦めで始めた事がきっかけでした。

田中琴葉
__習い始めた当初は基礎体力を作る運動からでしたが…みんなに付いて行くことが出来ず…

田中琴葉
__何時もみんなが他の練習を開始する頃に追い付くくらいがやっとでした。

田中琴葉
__こんなで続けられるのかと、時々影で泣き噦っていた時…

田中琴葉
__「琴葉、今出来ることを完璧にこなすんだ。みんなに追い付くのはその後でもいい…」

田中琴葉
__「琴葉の頑張りなら、必ずみんなを追い抜くことが出来るから。」

田中琴葉
__…と、フェンシング教室の先生が私の真を察して励ましてくれました。

田中琴葉
__今考えて見ると、あの時の涙が「悔しい」の涙だったということを…

田中琴葉
__よくくみ取ってくれたと、あの時の先生には、今では感謝しきりです。

田中琴葉
__それから、数年が過ぎ…地域のジュニアの年少の部門で優勝。

田中琴葉
__フェンシング教室の先生に教えて貰った通りに練習をこなしてきただけだったのに…

田中琴葉
__最終的には、教室の小学生クラスで一番の実力になっていました。

田中琴葉
__そんな私を…みんなは野次立てもせず、「凄い、凄い♪」と盛り上げてくれました。

田中琴葉
__そこから、中学…高校とフェンシングを続けたある時…。

田中琴葉
__ふと…黒いものが脳裏をよぎりました。「それだけで…いいのか?」

田中琴葉
__始めは、それが何なのか理解が出来ていませんでしたが…

田中琴葉
__その時、特待進学をするか…実業団に入るかで悩んでいたことがキッカケだったと思います。

田中琴葉
__そんな悩み続けていたある時…通学途中にある大型モニターから流れる歌声に…

田中琴葉
__思わず、足を止めました。

田中琴葉
__音無小鳥。

田中琴葉
__当時、私達の中学校では知らない者がいないと思われる程の人気で…

田中琴葉
__私もCDを友達と貸しあい…買ったばかりの携帯プレイヤーに録音をして何回も聴いた程でした

田中琴葉
__「そういえば、この名刺…。」ポケットから取り出したのは…。

田中琴葉
__音無小鳥さんをプロデュースしていた人が始めたというプロダクションの名刺。

田中琴葉
__これを私に渡してくれたのは、何とも人の良さそうな、眼鏡の優男さん…。

田中琴葉
__「あの人は頼り無さそうだけど…フェンシングの気合いがあれば行けるかな?」

田中琴葉
__「…よし。」と、私は名刺の裏に書いてある住所に行き…。

田中琴葉
__父には「トップアイドルに必ずなる!」と気合いで押し切り…

田中琴葉
__こうして、今の私がいる。

田中琴葉
久しぶりの練習…気合いを入れて行かなきゃ!

所恵美
わー…ちょっと、エレナ!なんでそんなに追い回すのさぁ〜!!

島原エレナ
ワンワン♪エレナ犬はメグミい〜を追い掛けるのが得意なんだヨ〜♪

田中琴葉
エレナ?

島原エレナ
きゃうっ!

田中琴葉
恵美?

所恵美
ひゃいん!

田中琴葉
これから、私はプロデューサーさんが借りたこの体育館でフェンシングの練習をするの…

島原エレナ
ひゅ〜ん…。

田中琴葉
フルーレは、レイピアと同じ「突く」競技だから…

所恵美
びくっ!

田中琴葉
騒いでると、そんなあなた達その豊満なお胸に「誤って」刺さる事もあるかもしれないから…

田中琴葉
大人しく、座って見てて貰えるかな?

島原エレナ
うんうん、ウンウン!わかったヨ〜♪

所恵美
わっ…私も大人しくしているからさぁ〜。「相手をしてくれ」とか言わないでね?

田中琴葉
琴葉)恵美協力してくれるの? 恵美)い…いや、そういうことじゃ無くって……

田中琴葉
今ではプロデューサーさんがユニットリーダーをしてくれって…トップももうすぐかな♪
(台詞数: 50)