田中琴葉
「田中琴葉、18歳、高校三年生です」
田中琴葉
「多くの人を感動させるアイドルになるのが、私の夢です」
田中琴葉
「そのためには努力は惜しみません」
田中琴葉
初めて会った日、君は俺の目を見て、そう決意表明したんだ。
田中琴葉
覚えているか?
田中琴葉
訊ねる相手もいないというのに…
田中琴葉
夕焼け空に向かって、ひとり言を零していた。
田中琴葉
握りしめた缶コーヒーは熱くて、口にしてみると苦い。
田中琴葉
これが忘れかけていた青春の味、そのものなのかもしれない。
田中琴葉
そう考えると、余計に君に会いたくなる。
田中琴葉
でも、それが叶わないことなのはわかっている。
田中琴葉
「私は才能がないのかもしれません」
田中琴葉
「でも、努力を惜しまず、己を磨けば、きっと…!」
田中琴葉
君は努力家だ。
田中琴葉
何事にも全力で挑み、努力を惜しまない。
田中琴葉
努力を重ね続ける事ができるのは才能だ。
田中琴葉
だから、君に才能がない、なんてことはない。
田中琴葉
寧ろ、君は誰よりも才能があると思うんだ。
田中琴葉
そんな言葉は胸にしまったまま、かけてやることはできなかった。
田中琴葉
俺は努力をしている君を見るのが好きだった。
田中琴葉
どんなことにも自分なりに全力でぶつかっていく、ひたむきなその姿勢は…
田中琴葉
誰よりも輝いていた。
田中琴葉
俺はその姿に見惚れてすらいたんだ。
田中琴葉
だからこそ、気付いてやれなかった…
田中琴葉
ホントウノキミが壊れかけていたことに…
(台詞数: 25)