如月千早
……そろそろかしら。小皿に移して、味見を……。……んっ……うん、このくらいかしらね。
天海春香
千早ちゃん、どう? ちょうどいい感じになった?
如月千早
ええ。濃すぎたり薄すぎたりで大変だったけど、何とかしっくり来る味になったわ。
天海春香
それならよかった。……あ、そうだ。私にもちょっと味見させてくれる?
如月千早
いいわよ。えっと、新しい小皿は……。
天海春香
その千早ちゃんが持ってる小皿でいいよ♪ 新しく出すのも勿体ないし。
如月千早
えっ、でもこれ私が使っ–––––、
天海春香
いいのいいの♪ ほら貸して!……少し小皿によそって……んっ……うん、これならオッケーだね!
如月千早
もう、春香ったら……。
天海春香
それじゃ火を止めて、あとは余熱にまかせて……、
天海春香
ちょっと作り過ぎちゃったけど、何とか完成だね!
天海春香
ちょっと作り過ぎちゃったけど、何とか完成だね! 野菜たっぷりのクリームシチュー!
如月千早
ええ、春香のおかげで私もまた一歩成長出来た気がするわ。ありがとう。
天海春香
そんな、お礼なんて……。私も千早ちゃんと一緒に料理するの楽しいから、私の方こそ……ね♪
如月千早
そう言ってくれるのね。ホッとした。
如月千早
……それと、急に家に呼び出してごめんなさいね。気軽に頼れそうなのが春香しかいなくて……。
天海春香
千早ちゃんの口から“料理の腕を上げたいから手伝って”って聞いた時はビックリしたけどね。
如月千早
そうね……今までは料理なんてしなくても外に食べに行けばいい、って思ってたけどね。
如月千早
でも春香や高槻さん、それにシアター組の子達を見ていたらそうも言っていられないかな、って。
天海春香
美奈子ちゃんや昴ちゃん、かなり料理上手だもんね。
如月千早
最初は自主的に材料を揃えたりレシピの本を買ったりして色々試行錯誤していたけど……、
如月千早
やっぱり料理が出来る人に見てもらいながら一緒に料理した方が上達するかな、と思ってね。
天海春香
うん、その心意気だよ千早ちゃん! 千里の道も一歩から!
天海春香
うん、その心意気だよ千早ちゃん! 千里の道も一歩から! ……なんてね♪
如月千早
ふふっ、そうね。今後も精進していくから、その時はよろしくね、春香。
天海春香
うん! また一緒に料理したい時はいつでも頼ってね!
如月千早
じゃあ、冷めないうちにシチューをよそいましょうか。
如月千早
––––––––––––––––––––。
如月千早
では、お手を合わせて……いただきます。
天海春香
いただきます♪
如月千早
さて、味の方は……、《パクッ》
如月千早
……うん、おいしい。シチューのとろみとチキンブイヨンの風味が混ざり合って……。
天海春香
千早ちゃん♪
如月千早
なに、春香?
天海春香
はい、あーん♪
如月千早
………春香。
天海春香
あはは、ごめんごめん。やっぱりダメだよね。
如月千早
ダメに決まってるでしょ、はしたないし。
天海春香
それじゃ、私も。《パクッ》
天海春香
……うん! おいしい! 千早ちゃんとの共同作業で作ったシチューはおいしさ100倍だね!
如月千早
ふふっ、もう、春香ったら……。
如月千早
––––––––––––––––––––。
如月千早
ごちそうさまでした。さて、あとは片付けと洗い物を……、
天海春香
千早ちゃん、ちょっと聞いていいかな?
如月千早
どうしたの、春香?
天海春香
今日は遅くなるからここに泊まるってことは言ってあるよね? お母さんにも連絡したし。
如月千早
ええ、そうね。それで?
天海春香
お布団、二人分ある?
如月千早
…………………
如月千早
…………………あっ。
(台詞数: 50)