田中琴葉
『この前放送されたドラマを見ましたよ。琴葉さんの演技に感動して泣いてしまいました!』
田中琴葉
先日行った私達の握手会で、私のファンの子から嬉しい言葉をかけてもらった。
田中琴葉
その子が言っていたドラマのシーンは、私にとってもかけがえのないシーン。
田中琴葉
最初、そのお仕事をもらった時、私に演じきれるか不安だった。
田中琴葉
私と同じ高校生で、幼馴染みの男の子に恋したり、嫉妬したり。
田中琴葉
そして、最後には伝説の木の下で結ばれるお話。
田中琴葉
…恥ずかしながら、今までの学生生活を勉学と友達と演劇とフェンシングに費やしてきた。
田中琴葉
確かに恋の歌を歌うことはあったし、演技の幅を広げるためにラブロマンスを読んだことはある。
田中琴葉
それでも、私にとって恋は未知の存在だった。
田中琴葉
自分の中でイメージがまとまらないまま始まった撮影は、案の定上手くいかない。
田中琴葉
上手く演じようと思えば思うほど、監督に。
田中琴葉
『まるで演技を見ているみたいだ』
田中琴葉
と言われてしまい、考え込んでさらに失敗してしまう。結局その日の進捗具合は予定以下。
田中琴葉
失敗に失敗の悪循環で落ち込んでしまう。そんな負の連鎖から私を救い上げてくれたのが…。
田中琴葉
『何時もいつでも上手くいくなんて保証は無いんだし、こういう時は気分を変えてみヨ?琴葉!』
田中琴葉
『頭が疲れたときは甘い物ですよ~♪可奈特製甘い物かな~♪なかなかなかなか大変かな~♪』
田中琴葉
『全く、可奈ったら…。私達でよければ、相談にのりますよ。いつも迷惑をかけているお礼です』
田中琴葉
『そうと決まれば今からドリンクバーに行くよー!もち、プロデューサーも一緒だからね?』
田中琴葉
765プロの仲間達。皆と話していると、私が悩んでいることがあっというまに解決してしまった。
田中琴葉
…流石に『本当に好きな人とお話してると思えば良いヨ!』なんて言われるとは思わなかったけど。
田中琴葉
次の日の撮影は、昨日と打って変わって絶好調。
田中琴葉
監督にも『まるで別人のように上手くなったよ!』なんて太鼓判を押して貰えた。
田中琴葉
ドラマの最後のシーンは、演じた私だけでなく、恵美やエレナ、プロデューサー達も泣いちゃって。
田中琴葉
私にとっても思い入れのあるドラマが、見てくれたファンの胸を打ったのが嬉しかった。
田中琴葉
──ユメはいつかホントになる♪
田中琴葉
なんて、誰かが歌っていたけど。
田中琴葉
たくさんの人を感動させられるアイドルになるって私のユメは。
田中琴葉
まるで、つぼみがいつか花開くように、ほんの少しだけど、叶えることが出来た。
田中琴葉
…同時に、新しいユメが私に芽生えた。
田中琴葉
アイドル生活をいつも、いつでも本気で生きている仲間達とトップアイドルになること。
田中琴葉
そのための道は例えば火の中水の中棘の道を進むよりも大変なのは分かってる。
田中琴葉
それでも、私の新たなユメは揺るがない。二つの夢を叶えるために…。
田中琴葉
めざせ、トップアイドル!
田中琴葉
…なんてね♪
(台詞数: 34)