北沢志保
可奈、どこにいるのかしら?部屋にはいなかったし………。
北沢志保
ん?あれは………
田中琴葉
あ、志保ちゃん………。
所恵美
えへへ、やっほ〜。し〜ほ〜。
北沢志保
………何か嫌な予感がする。ここは早々に立ち去って………
田中琴葉
待って志保ちゃん!ちょっと助けて欲しいの!
北沢志保
………はい。
北沢志保
で、これはどういうことですか?
所恵美
へへへ、志保が2人に見えるよ〜。
田中琴葉
少し前に機体の搭乗テストをしていたんだけど、終わってからずっとこんな感じで………。
北沢志保
まるで酔っ払いのおじさんですね。
所恵美
こら、志保〜。おじさんなんて言ったら怒っちゃうぞ〜。
田中琴葉
極度の緊張と変性意識の影響みたい。放っておいても治るらしいんだけど、それはどうかなって。
北沢志保
まあ、それはそうですね。恵美さんの家まで運びましょうか。
田中琴葉
そうね。ありがとう、志保ちゃん。
所恵美
えへへ〜。
北沢志保
ーーー30分後、恵美宅
北沢志保
………。
田中琴葉
………。
所恵美
………ごめんなさい。
北沢志保
別に、気にしてませんから。道中されたセクハラ紛いの事なんて。ええ、これっぽっちも。
田中琴葉
私も、「琴葉はちっちゃいな〜」って言われながら触られたことなんて、全く気にしてないから。
所恵美
ほ、本当に違うんだって!あの時のアタシはアタシじゃなかったっていうか、何ていうか………!
北沢志保
………はあ、もういいです。その事は私達も分かってますから。
田中琴葉
そうね、あの時の恵美は酔っ払いと同じだったもの。
所恵美
うう………。
所恵美
あ、そうだ!志保、昨日はありがとうね!
北沢志保
いきなり話題を変えましたね。まあいいですけど。
北沢志保
あれは可奈が言い出した事です。
北沢志保
「複数人による犯行ということにすれば、罪は分散して軽くなる」………と。
田中琴葉
だからみんな容疑者として名乗り出たのね。
所恵美
お姉ちゃんも、みんなに感謝してたよ。
所恵美
………今度はアタシがみんなを守らなきゃね。
北沢志保
どうしても、乗るんですか?今のままでも戦力は整ってますし、無理に乗らなくても………。
所恵美
今までアタシは何も出来ないままだった。
所恵美
みんなが苦しい時も、悲しい時も、アタシは見ていることしか出来なかった。
所恵美
これはアタシが望んだことなんだよ。
所恵美
これで、みんなと一緒になれるから。
北沢志保
そう、ですか………。
田中琴葉
恵美………。
所恵美
ほらほら、暗い顔しないで!幸せが逃げちゃうぞ〜?
北沢志保
ふふっ、なんですかそれ………。
田中琴葉
私は応援しか出来ないけど………頑張ってね、恵美。
所恵美
もちろん!
北沢志保
(………本当は、誰にも戦って欲しくないのに…………。)
(台詞数: 45)