田中琴葉
私はパジャマのまま姿見の前に立つ、朝のおまじないを行うためだ……
田中琴葉
いつからだろう、昔は気にもしてなかったのにこれをしないと人前に出られなくなったのは……
田中琴葉
化粧だって昔は何もしてなかったのに今は欠かす事は出来ない、それと同じだろうか……
田中琴葉
まだ肌を隠すような年では無いのだが、それでもすっぴんで外に出るのは少し怖い
田中琴葉
鏡に写るすっぴんの顔を覗く……やはり顔のラインにメリハリが足りない、それが普通なのだが……
田中琴葉
……嘘で塗り固めた虚像、こんな私が本当にアイドルをやって良いのだろうか……
田中琴葉
……ダメダメ!考え込み過ぎるのは私の悪い癖だ、こんな所で考え込んでいては遅刻してしまう……
田中琴葉
だから私はおまじないを始める、まずは用意してあったぶかぶかのブラを着ける……
田中琴葉
当然ブラとしての用を果たしていない、1カップ上の物だから当然なのだがもう少し何と言うか……
田中琴葉
気にしても仕方無いので次の工程に進もう……私は胸と肩の間辺りに手を置く……
田中琴葉
私はかなりの痩せ型だとは思うがそれでも贅肉が無い訳ではない、その感触を確かめてから……
田中琴葉
力を込めてブラに贅肉を押し込む!全力を込めて!しかし肌を傷めないように繊細に!
田中琴葉
ぶかぶかだったブラが大分埋まって行く……でもこれだけでは手を離した瞬間に元に戻る……
田中琴葉
だから左手で上を抑えつつ今度はアンダーバストから肉を押し込む!
田中琴葉
……これで右は完了、あとは左で同じ事をすれば……
田中琴葉
……よしっ、完成!
田中琴葉
普段より一回り以上ボリュームを増した胸を見てやっと私は緊張を解く。
田中琴葉
流石にエレナや恵美には敵わないが、これで大きく見劣りする事は無いだろう……
田中琴葉
私は軽く腕を回し、体を捻る、ちゃんと動けるか確認するためだ
田中琴葉
……多少窮屈だが動く事に支障は無い、これならアイドル活動にも支障は無いだろう
田中琴葉
一度2カップ大きいブラに詰めた事があるが、その時は手を挙げる事さえ出来なくて難儀した物だ…
田中琴葉
これも化粧と同じ虚像の胸、真実を知ったらファンはがっかりするだろうか……
田中琴葉
とは言え、恵美や風花さんでも何もつけなければそうそう谷間なんて出来ない物……
田中琴葉
そこまで虚像としてしまえば着飾る事全てが虚像になってしまう……
田中琴葉
なら私のこれも着飾る範疇と言って……良くない気もするけど……
田中琴葉
……ダメダメ!考え込み過ぎるのは私の悪い癖だ、こんな所で考え込んでいては遅刻してしまう……
田中琴葉
次は髪のセットをしなければ、女の子の朝は時間がかかるんだから考え込んでる暇なんて……
田中琴葉
こうして、今日も朝のおまじないは続いて行く……
(台詞数: 28)