天海春香
はああ……
如月千早
あら春香、どうして力溜めてるの?
天海春香
ため息だよ。大変な事になったなあって、憂いてるの。
如月千早
イツラコリウキの星まではまだしばらくかかるわ。駐ロケットしてる間に私達も休みましょう。
天海春香
だからさあ、話の世界感おかしくないかな?初耳の単語しか出てきてないけど。
如月千早
そんなに心配しなくても大丈夫よ。水瀬さんには連絡しておいたわ。
天海春香
ロケット勝手に使ってごめんって?
如月千早
お土産を買って帰れば許してくれるそうよ。
如月千早
この宇宙ステーションで何か探しましょう。お土産くらい売ってるでしょう。
天海春香
ここ宇宙ステーションだったんだ。
如月千早
春香、もしかして宇宙は初めて?
天海春香
初めてだね。もしかして千早ちゃんは来たことあるの?慣れてそうだけど。
如月千早
営業で何回か……
天海春香
こんな地方?まで回ってたんだね。
如月千早
あ、お土産これなんかどうかしら?宇宙の空気を詰め込んだ缶詰ですって。
天海春香
おくゆかしいね。
如月千早
でも、水瀬さんなら食べ物の方が喜んでくれるかしら?名産品が何かあれば良いけど。
天海春香
宇宙の名産品って美味しくなさそうだね。全部パウチに入ってそう。
北沢志保
あ。
如月千早
あ。
天海春香
志保ちゃん?こんな所で何してるの?と言うか文明人は基本的に宇宙が身近にある物なの?
北沢志保
いえ、私も初めてですけど……
北沢志保
……
北沢志保
麗花さんにドライブに誘われて、火星に登山に行こうとしてるんですけど、
北沢志保
途中でお腹空いたらいけないので何か食べ物を探しに駐ロケットしてるんです。
北沢志保
……
北沢志保
……私何言ってるんですか?
天海春香
志保ちゃんも混乱してるなあ。
如月千早
火星?火星ってあの火星?
北沢志保
恐らくその火星だと思います。
如月千早
それは都合が良いわ。私達も火星に用事があったの。
天海春香
そうだっけ。
如月千早
イツラコリウキの住星も火星とは言わないけど近くの星らしいわ。
天海春香
星が違ったらそれは遠いんじゃない?
如月千早
でもほら太陽系って狭いって言うし……
天海春香
そうかなあ?
北沢志保
あ、でもこの地図によると……
天海春香
地図?
北沢志保
だいたい四国くらいの面積らしいですね。太陽系。
北沢志保
……
天海春香
あれ、どうしたの?
北沢志保
いえ、我ながら会話が奇矯過ぎて自律神経が……
如月千早
それが……
如月千早
それが……
如月千早
それが……
如月千早
それが……
如月千早
それが……宇宙なのよ……!
天海春香
なんで今一瞬笑ったの?
如月千早
宇宙は、全てを虚無にする場所なのよ。ここでは全てが無になるわ。
如月千早
そう、オチさえも……
(台詞数: 50)