田中琴葉
私は溺れている。
田中琴葉
自分の才能の無さに。
田中琴葉
自分の頼りなさ、不甲斐なさに。
田中琴葉
…あなたは私を引き上げてくれる。
田中琴葉
私の才能を見出だしてくれる。
田中琴葉
私の導き手となってくれる。
田中琴葉
私を光に招いてくれる。
田中琴葉
…私は溺れている。
田中琴葉
自分自身の弱さに。
田中琴葉
自分自身の脆さに。
田中琴葉
人に迷惑しかかけない自分自身の無価値さに。
田中琴葉
ほら、溺れているから。
田中琴葉
頬が、濡れている。
田中琴葉
…あなたは私を引き上げてくれる。
田中琴葉
私を暗い海の底から。
田中琴葉
私を抱き寄せ、温もりをくれる。
田中琴葉
…
田中琴葉
私は溺れている。
田中琴葉
あなたという存在に。
田中琴葉
朝起きて、
田中琴葉
家を出て、
田中琴葉
事務所について、
田中琴葉
仕事をして、
田中琴葉
家に帰って、
田中琴葉
明日の支度を済ませて、
田中琴葉
目を閉じる。
田中琴葉
その全てに、あなたがいる。
田中琴葉
あなたの顔が、脳裏をよぎる。
田中琴葉
仕事の時も、あなたの評価ばかりを気にするようになった。
田中琴葉
…でも、なぜだろう。
田中琴葉
溺れている。はずなのに、
田中琴葉
以前の様な苦しさはない。
田中琴葉
…それは、あなたの温もりのおかげ。
田中琴葉
…
田中琴葉
…あなたは私を引き上げてくれる。
田中琴葉
その両の腕で、私を抱き締める。
田中琴葉
私も負けずに、あなたに抱きつく。
田中琴葉
ああ、この温もりが私の隣に在り続ける。
田中琴葉
そう思った瞬間、私はまた、
田中琴葉
…あなたに溺れる。
(台詞数: 40)