島原エレナ
夜の外灯の下、その光よりも眩しい君の笑顔。
島原エレナ
そんな太陽の様な君を、今日もしっかりと導いてやることが出来なかった。
島原エレナ
プロデュースしてやることができなかった。
島原エレナ
競争相手に負けたのは決して彼女のせいじゃない。
島原エレナ
はっきり言ってしまうと、彼女のポテンシャルは他の追随を許さないほどのものだ。
島原エレナ
けれど、それを上手く引き出してやることができなかったのは完全に俺の力不足だ。
島原エレナ
俺には持て余してしまうほどの才能に彼女は恵まれている。
島原エレナ
君と一緒にいると、段々自分が情けなってくる、
島原エレナ
自分が嫌いになってくる。
島原エレナ
俺には眩しすぎるんだ。
島原エレナ
君は…
島原エレナ
眩しすぎるんだ…
島原エレナ
そんな言葉はグッと飲み込んで、作り笑いの裏にでも巧く隠してしまえばいい。
島原エレナ
でもいつまでもそんな状態が続けられるはずがない。
島原エレナ
必ず、それがいずれは漏れてしまう…
島原エレナ
必ず、それがどこかで露呈してしまう…
島原エレナ
きっと君の前で…
島原エレナ
ホラ、言い始めればキリがないほどの俺の弱音。
島原エレナ
君は聞きたくはないだろう?
島原エレナ
俺の口から本音を打ち明けられた君はそのまま笑ったんだ。
島原エレナ
それも幸せそうに笑ったんだ。
島原エレナ
真面目に聞けよ!って怒鳴りちらす俺に向かって、君はまた笑ったんだ。
島原エレナ
そしてこう言った。
島原エレナ
「かわいいひとネ」
島原エレナ
どんな言葉も、その一言には勝てる気がしなかった…
島原エレナ
低いステージの上、必死に格好つけたんだ。
島原エレナ
自分も君も上手に騙して、夢を見て、夢を見せたさ。
島原エレナ
必ずトップアイドルにしてやるからな!
島原エレナ
そういう大言壮語も吐いたっけな…
島原エレナ
出てこいウソツキ野郎!!
島原エレナ
何もできずに君を送る道すがら、毎回自分の言葉にそう格好悪く脅されるんだ。
島原エレナ
ところが君は笑ってくれる。
島原エレナ
「格好いいヨっ!」
島原エレナ
その一言を添えて…
島原エレナ
どれだけ俺が愚痴っても…
島原エレナ
どれだけ俺が情けなくても…
島原エレナ
どれだけ俺が弱くても…
島原エレナ
どれだけ俺が格好悪くても…
島原エレナ
俺の目を見て、そんな言葉をくれるんだ。
島原エレナ
「そういうトコロも全部、かわいいひとネっ」
島原エレナ
そう言って、俺の空の右手を君の温かい左手が握りしめるんだ。
(台詞数: 41)