七尾百合子
おはようございます!ただいま仕事から帰ってきましたよーっ!
七尾百合子
……何回も呼んでるのに全然返事が無い……確かに夜も遅いけど誰もいない訳じゃないのに……
七尾百合子
ん?床が妙に濡れてる……?この辺りに水場なんて無いのに……
七尾百合子
……この部屋から流れてるみたい……だ、誰かいるんですか……?(ドアを開ける)
ロコ
誰っ!?……って、ユリコじゃないですか、グッモー ニンです。
七尾百合子
なんだ、ロコちゃんか……劇場に誰もいなかったから何があったかと思っちゃったよ……
ロコ
誰もいない……ユリコ以外は全員いましたけど見ませんでしたか?
七尾百合子
えっ、誰もいなかったけど……
ロコ
おかしいですねぇ……ユリコが気づかないなんてブロークンしちゃったのでしょうか?
七尾百合子
ブロークン……壊れるって、どういう……?
ロコ
いえ、ちょっと実験的なアートに協力して貰ってましてね……今はチェアーを作っている所です。
七尾百合子
椅子……?椅子なんてどこにも見えないけど……
ロコ
良くルッキングして下さい!ほら、この辺りに……(何かを蹴る)
島原エレナ
う、あ……もう……殺して……
七尾百合子
え、エレナさん!?……関節と言う関節に山ほど針が刺さっ、て……
ロコ
ユリコ、これがロコの人体アートナンバー48、エレナチェアーです!
七尾百合子
え、えーっと……その……
ロコ
足の腱を切って立てなくしたエレナをニードルで固定、死後硬直で固まったら完成です!
七尾百合子
し、死後硬直……って、死んじゃう、の……?
ロコ
ええ、ポーズが決まればキルしますが中々表情が決まらなくて……
島原エレナ
あ、あう……あ……
ロコ
もっと一瞬のテラーを切り取りたいんですが少々ブロークンしちゃったようで無表情なんですよね。
ロコ
最初の5人位は顔を潰したり腕がちぎれたりで失敗していまいましたからね……
ロコ
だからこうやって傷つけずにアートする方法を編み出したのですがこんな弊害があるとは……
七尾百合子
最初の5人って……もしかしてエレナさん以外も……
ロコ
ええ、ユリコ以外のアイドルは全員アートに協力してもらいましたよ!この部屋にも何体か……
七尾百合子
……恵美さんに……琴葉さん!ど、どう見ても死んでる……
ロコ
メグミはベッド、コトハはラックです!二人は中々良くできたと自負してますよ!
七尾百合子
そっか……床が濡れていたのは誰かの血……に、逃げなきゃ……逃げなきゃ殺される……
ロコ
ユリコ!その姿勢でストップです!
七尾百合子
えっ……(ザシュ!)
ロコ
うーん、この恐怖の表情、実にエクセレントです、姿勢を崩さないようにロープで固定して……
七尾百合子
あっ……あ……ぁ……
ロコ
ユリコは純粋なオブジェにするのが良いですね……頸動脈から流れる血も良いアクセントに……
ロコ
……血?なんでロコは人の血を流すような事を……ユリコ?ユリコ!?
七尾百合子
……………
ロコ
し、死んでる……わたし……ひとを……ころして……
ロコ
あ、あぁ……うわぁーっ!(走り去る)
島原エレナ
……生き……残った……ノ?
ロコ
『緊急ニュースです、アイドル劇場を舞台に戦後史上に残る凄惨な事件が起こりました』
ロコ
『確認された死者は46人、息のある4人も重症です。』
ロコ
『生き延びた人も含めた遺体はいずれも奇妙な形に固定されており、家具のようにも見えます』
ロコ
『生き延びた犠牲者の証言によると、自殺した形跡のある少女が犯人と見られます。』
ロコ
『しかし、一晩の内に50人近い人を殺害するのは一人では明らかに不可能であり……』
ロコ
『数名から数十名の共犯者がいると見て警察は捜査を進めていますが成果は無いようです……』
ロコ
『また、現場検証では数十人が活動した形跡は見られず、それも捜査を妨げています……』
(台詞数: 46)