佐竹美奈子
わっほーい♪おじゃましまーす!
七尾百合子
み、美奈子さん!?
七尾百合子
どうしてこっちの教室に!?
佐竹美奈子
え?わ、私来ちゃだめだった?もしかして仲間外れにされてるのかな……
七尾百合子
そ、そういうわけじゃ――
高山紗代子
百合子君、あんまり美奈子君を苛めないでくれないか?
高山紗代子
大事なお客様なんだ
七尾百合子
お客様……
七尾百合子
ならお茶でも出した方が良いでしょうか?
高山紗代子
それには及ばないよ。だってお客様は――
佐竹美奈子
はい、ご注文頂いたタイヤキとおまけの中華丼になります♪
高山紗代子
お客様はお客様でも、こちらがお客様なのだからね
七尾百合子
なるほど……
高山紗代子
こんな初歩的なことにも気付かないようではまだまだだよ
高山紗代子
って、おまけの量!!
七尾百合子
ぶ、部長!つっこみ!
高山紗代子
ん、んんっ――これはこれは、見苦しいものをお見せしてしまったようだね
佐竹美奈子
あと、期間限定でカロリー飲料水もサービスでつけておきました!
高山紗代子
パワーワード!!
七尾百合子
地味に語呂が良いのが気になりますね
佐竹美奈子
もしかして、こっちのノンダイエットコーラの方が良かったですか?
高山紗代子
ただのコーラ!
高山紗代子
……ふぅ。ここはひとまずタイヤキでも食べて落ち着こうじゃないか
七尾百合子
部長がこんなに動揺してるの初めて見ました
高山紗代子
まぁ、私だって人の子だからね。探偵だって動揺することくらいあるさ
七尾百合子
自業自得のような……
高山紗代子
――最近私は考えるんだよ
七尾百合子
何を……ですか?
高山紗代子
探偵が探偵であるように、またタイヤキもタイヤキであるべきなのか?ってね
七尾百合子
割とどうでも良いですね
高山紗代子
それぞれには役割と言うものがあるけれど
高山紗代子
その役割……領分とも言うべきものを不意に超えてしまいたくなる時があるんだ
七尾百合子
言っている意味が本当によくわかりません
高山紗代子
美奈子君
佐竹美奈子
部長……良いんですか?
高山紗代子
私は君の部長ではないよ
佐竹美奈子
では、こちらになります♪
七尾百合子
部長……これは?
高山紗代子
タイヤキの中には餡が入っている。そうだね?
七尾百合子
ええ、まぁ、普通は。最近はクリームとかもありますけど
高山紗代子
そうだね。ならばもう百合子君なら答えがわかるはずだよ
七尾百合子
ま、まさかそのかなり大きめのタイヤキの中には――
七尾百合子
あんかけ丼が入ってるって言うんですか!?
高山紗代子
コレクト♪正解だよ!
佐竹美奈子
いやぁ、今回はなかなか作るの大変でした
高山紗代子
無理を言ってすまなかったね、美奈子君。ありがとう
七尾百合子
……で、誰がそのあんかけ丼入りタイヤキを食べるんですか?
高山紗代子
…………それは勿論百合子く
七尾百合子
おおっと!副部長から呼び出しの消えるマジックが!!ちょっと行ってきます!!
高山紗代子
ちょ、ちょっとまって百合子ちゃ……って、いやぁぁぁぁぁ!!
(台詞数: 50)