佐竹美奈子
私ね、誰彼構わず大量のご飯を食べさせる人だって、よく誤解されるんだ。
横山奈緒
……誤解?
佐竹美奈子
言っておくけれど私、お腹が空いて困っている人にご飯を振る舞っているんだよ?
横山奈緒
それはまあ確かに…私もお昼ご飯作ってもろたりしてるしな。
佐竹美奈子
みんな量にばかり目がいって、振る舞われているってことを忘れていると思うの。
横山奈緒
いや、でもあの量はそりゃビックリするで。正直食べる方もきついし。
佐竹美奈子
きついですって!?あーあ!!もう美奈子ちゃんは怒りました!!
佐竹美奈子
これからはお弁当を持ってこないことにします!もちろんその場で料理するのも禁止です!
横山奈緒
えっ!?それじゃあ今日のお昼ご飯は!?
佐竹美奈子
たるき亭でランチメニューやってるみたいだよ?
横山奈緒
そ、そんな〜!!嘘やろ〜!!
横山奈緒
(1週間後)
高山紗代子
もうお昼かぁ。お腹空いたなぁ。
佐竹美奈子
お腹!?……ううん、ダメダメ…。
高山紗代子
あはは…いいよ私は。コンビニでお弁当でも買ってくるから。
横山奈緒
お腹空いた…もう駄目や…体が全く動かへん…。
高山紗代子
…奈緒ちゃんはやつれ過ぎじゃない?
横山奈緒
1週間で体重が5キロ落ちた。朝昼晩、きちんと食べてるはずなんやけど。
高山紗代子
5キロ!?代謝良過ぎ!!
横山奈緒
伊達や酔狂でHARAPEKO掲げとるわけちゃうねん…。
高山紗代子
むしろ洋服のロゴにそこまで賭けていたことが驚きだよ。
高山紗代子
もう……いい加減美奈子ちゃんに謝ったら?
高山紗代子
「無理やり胃袋にご飯を詰め込む人間フォアグラ製造機って呼んでごめん」って。
横山奈緒
いや、そこまで言うてない。
横山奈緒
美奈子…私が悪かった。もう妖怪「カロリー取ってけ」とか呼ばんから…。
佐竹美奈子
そんな風に思ってたの!?奈緒ちゃんなんかもう知らない!!
横山奈緒
あかん。火に油を注いだわ。
高山紗代子
奈緒ちゃんも大概だよね。
横山奈緒
美奈子…もう許してくれんかもしれんけど…これだけは聞いてほしい。
横山奈緒
私な、本当は美奈子の料理がめっちゃ好きやねん…。
横山奈緒
だから…最期に1度でいいから…美奈子の料理が食べたかったわ…。
高山紗代子
……?奈緒ちゃん?ちょっと、どうしたの?
横山奈緒
…………………。
高山紗代子
奈緒ちゃん!?返事をして!!奈緒ちゃん!!
高山紗代子
美奈子ちゃん!奈緒ちゃんに早く料理を作ってあげて!
佐竹美奈子
……私の料理の量は多いよ?軽く10万キロカロリーはある。
高山紗代子
い、いいですとも!いざとなったら私が食べます!何時間かかっても、きっと食べますとも!
佐竹美奈子
それが聞きたかった。
横山奈緒
なんやこの茶番。
横山奈緒
(そして)
横山奈緒
はぁ、はぁ…死ぬかと思った…もう駄目かと思った…!(ガツガツ)
佐竹美奈子
美味しいでしょう?美味しいでしょう?
佐竹美奈子
でも、辛いなら残してもいいんだよ?嫌な思いしてまで食べてほしくないもん。
横山奈緒
むぐ…まあそれはそうなんやけどな…。
高山紗代子
美味しい!美味しいよ、美奈子ちゃん!
佐竹美奈子
ほんと?おかわりもあるからじゃんじゃん食べてね!
佐竹美奈子
ふふっ♪
横山奈緒
(そない嬉しそうな顔されたら残せんわな。)
横山奈緒
私、おかわり貰うわ。
佐竹美奈子
待ってました!わっほーい!
(台詞数: 50)