佐竹美奈子
……落ち着いてる?
舞浜歩
……ふぅ………。まぁね。
舞浜歩
まさか。本当に、お前と一緒に歌うことになるとはなぁ。
佐竹美奈子
私は嬉しいよ?こんな巡り合わせ、そうそうあることじゃないし。
舞浜歩
そりゃアタシだって嬉しいさ。
舞浜歩
『ドリームトラベラー』にしてもそうだけど。今回はホントに世話になったよ………。
舞浜歩
【数週間前】
舞浜歩
「……だめだぁ。全然歌えない……。」
佐竹美奈子
「歩ちゃん、力み過ぎだよ。」
佐竹美奈子
「このスローバラードの良さが台無しになっちゃうよ?」
舞浜歩
「……わかってんだよ、んなことは。」【美奈子「……一体、何を焦ってるの?」】
佐竹美奈子
「なんだか今の歩ちゃんは、別のプレッシャーを感じてるようにみえる……。」
舞浜歩
「……
舞浜歩
「……どうしても紗代子を意識してしまうんだ。」【美奈子「え?」】
舞浜歩
「紗代子みたいな。あんな透き通るような、でもどこか熱い気持ちがこもってる…。」
舞浜歩
「……あの聡明さが、アタシじゃどうしても出せないんだ。」
佐竹美奈子
「……歩ちゃんは、紗代子ちゃんにはなれないよ。絶対にね。」【歩「美奈子……。」】
佐竹美奈子
「大事なことをド忘れしてる、って言ってるの。」
佐竹美奈子
「ちょっとこの歌詞に、歩ちゃん自身の想いを乗せてみれば?」
舞浜歩
【美奈子「ココロの孤独ほぐすように、歩ちゃんのイケてるbeetを合わせる。」】
舞浜歩
【美奈子「自分自身の、スローバラードな感じを受け止めてみて?」】
舞浜歩
【美奈子「それで見つけられる未来もある。……ほら、勇気に変わってくる感じしない?」】
舞浜歩
「……
舞浜歩
「……なりたい自分になる。てのは多分、そういうことなのかもしれないな。」
佐竹美奈子
【歩「アタシ。キッチリと、この曲やお前と向き合うよ!」】
佐竹美奈子
【歩「紗代子の代わりじゃない、アタシ自身としてな!」】
佐竹美奈子
「よぅし!それじゃあ、レッスン再開しよう!」
佐竹美奈子
「(ホントに。世話のやけるお姉ちゃんだね…。)」
佐竹美奈子
【そして出番】
舞浜歩
ホントに世話になったよ……。【美奈子「二度と会えないお別れでもあるまいし。」】
佐竹美奈子
でもたしかに。この曲を二人で歌うのは、もしかしたら……。
舞浜歩
かもな…。だからこそ、このギャップ感でプロデューサー達を驚かせてやろうぜ!
佐竹美奈子
そうだね。………あ、そろそろ出番きたよ?
舞浜歩
よし!それじゃ、行こうぜ。
佐竹美奈子
うん!私と歩ちゃんで奏でる
舞浜歩
今夜限りの、『Melody in scape』を。
(台詞数: 36)