初恋 ~四章 運命のイヴ~
BGM
恋花
脚本家
ちゃん@春の日
投稿日時
2016-01-31 14:25:47

脚本家コメント
※夜です
次回【初恋 ~五章 永遠のクリスマス~】
初めて見てくださる方はよければ一章から呼んでくれるとうれしいです

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佐竹美奈子
雪降る白い夜の街をふたりで歩いてる。
佐竹美奈子
「寒いね…」
佐竹美奈子
そう言いながら、真隣の貴方に寄り添おうとした。
佐竹美奈子
したけど…。
佐竹美奈子
「もう帰らなきゃ」
佐竹美奈子
私を拒んで、どこかへ消える貴方…
佐竹美奈子
さよならもせずに手を離した、その手…
佐竹美奈子
私の前からいなくなっちゃうんだね…
佐竹美奈子
嫌だよ…
佐竹美奈子
そんな貴方は、私の初めて大好きになった人。
佐竹美奈子
独りで歩く冷たい帰り道。
佐竹美奈子
いつも、貴方と一緒だったのにね…
佐竹美奈子
この手に残った、僅かな貴方の温もりさえも…
佐竹美奈子
冬の寒さに攫われて消えていく。
佐竹美奈子
「大丈夫だよ…」
佐竹美奈子
そう自分に言い聞かせるけれど、それは単なる私の強がりで…
佐竹美奈子
本当は、貴方に言ってもらいたかったかな。
佐竹美奈子
本当は、貴方がいつも言ってくれてたんだよ?。
佐竹美奈子
でも、真隣の定位置に、貴方は今いない。
佐竹美奈子
貴方はもういない…
佐竹美奈子
雪と一緒に降り続けていた心の桜。恋の桜。
佐竹美奈子
もう、私の瞳に映ってなくて…。
佐竹美奈子
代わに映っているのは、降り出した…雨。
佐竹美奈子
大事なイヴだから、本当は一緒に帰りたいよ。
佐竹美奈子
なのに、私の事はもう好きじゃなくなったの…?
佐竹美奈子
遠くで響くジングルベルの音色が聞こえる。
佐竹美奈子
でも、そんなのはどうでもいいの。貴方がいれば、それだけでよかったの。
佐竹美奈子
…お願い…
佐竹美奈子
貴方との思い出が溢れてくる。
佐竹美奈子
止みそうにない雨足が強くなればなるほどに…。
佐竹美奈子
全てが滲んで何も見えない。
佐竹美奈子
貴方との日々も、あの桜も、一緒の未来も、何も…
佐竹美奈子
「明日も会える…」
佐竹美奈子
そう信じたい…。信じてるのに…
佐竹美奈子
どうして…?
佐竹美奈子
痛い、痛いよ。
佐竹美奈子
想えば想うほど、願えば願うほど、苦しいよぉ…
佐竹美奈子
貴方に会いたいの。
佐竹美奈子
本当は今すぐ走って傍にいたいけど…
佐竹美奈子
ダメ、なんだよね。
佐竹美奈子
困らせたくないもん。
佐竹美奈子
でも、貴方は私がいなくて寂しい?
佐竹美奈子
ねえ…
佐竹美奈子
「大丈夫だよ…」なんて…
佐竹美奈子
これ以上、自分に言い聞かせられないよ…。
佐竹美奈子
雪が映る瞳に、今落ちる雨。
佐竹美奈子
それは私の涙。
佐竹美奈子
私は君の事だけが…好き。
佐竹美奈子
だけど…そんな私は、貴方と初めてのすれ違い。
佐竹美奈子
そんな貴方は、私の初めての大切な人…

(台詞数: 50)