所恵美
むむむ……
天海春香
おっはよ!!!どうしたの?珍しく浮かない顔だね!
所恵美
うわあ!!声でかいっつーの!ビックリするじゃん!!
四条貴音
手にされているそれは……どなたからかの文とお見受けいたしますが。(ニョキ)
所恵美
ひっ!何でテーブルの下から!?
四条貴音
少々雨宿りを…
所恵美
意味わかんないんだけど……
天海春香
で、それは結局なんなの?
所恵美
まぁ、その…うん。いわゆるラブレターって奴…。うん。
四条貴音
あなたはそういったものには慣れていると思っておりましたが…。随分と困っているようですね。
所恵美
直接告られたりとかはまぁあったんだけど…。ラブレターは流石に初めてでさ。
天海春香
今時珍しいよね。相手は誰?
所恵美
隣のクラスの男子。前一緒の委員会やってたことあるかな。
四条貴音
ふむ…。一目惚れ、といった類のものではないようです。
天海春香
恵美ちゃんと同じ委員会か〜…。すげー羨ましい。絶対楽しいじゃん。
所恵美
結構いい奴だったんだー。仕事は真面目にやってたし、喋ってて楽しかったしね。
四条貴音
あの…よろしければ、そちらのらゔれたぁ、私に見せては頂けませんか?
所恵美
う〜ん…。一生懸命書いてくれたみたいだし、見せびらかすみたいなのはちょっとヤダな。
天海春香
かぁ〜〜っ!さっすがは恵美ちゃん!!私も同じ委員会になりたかったよ〜!
所恵美
さっきからどしたの春香?
四条貴音
それはその通りです…。しかし、この私、ただ面白がっているという訳ではないのです。
所恵美
…?どういうこと?
四条貴音
文字というものには…人の気持ちがこもりやすいとかねてから言い伝えられております。
四条貴音
実は私…文字を見ると、その方がどの様な想いを込めて記したのか…感じ取ることができるのです。
天海春香
実は…わたくしもできます。
所恵美
春香はいいとして…貴音が言うと何か…本当のような気がしてくる……。
四条貴音
当たるも八卦、当たらぬも八卦……私に拝見させて頂けませんか…?
所恵美
そういうことなら……うん。いいよ、見てみてよ。どんな気持ちがこもってるんだろ。
四条貴音
ありがとうございます……。では、いざ!
天海春香
ふむふむ…。
四条貴音
………。
所恵美
何かキンチョーするんだけど…。
四条貴音
これは……。
所恵美
(ごくり)
四条貴音
真、良く書かれていますね。この方の、あなたへの気持ちが伝わってくるようです。
天海春香
ちょ〜っと臭い気もするけどねぇ。
四条貴音
字の方も申し分ありません。美しいながらも、殿方らしさが感じられます。
所恵美
それで、どんな感じだった…?
天海春香
恵美…ハァハァ…体育の時間いつも見てるよ…ジャージを着ても隠しきれないそのおっぱ…
所恵美
少し黙れ。
四条貴音
どのような気持ちがこもっているか…。そうですね…。
四条貴音
この文章を見るだけで…それは十分に伝わると、私は思います…。
四条貴音
どのような気持ちで記し…そしてどのような気持ちであなたに渡したのか…。
四条貴音
恵美。あなたにもきっと…いえ、あなたは判っているはず…。
所恵美
貴音…。うん、そうだね…。そんなの誰かに言われなくても判ってた…んだよね。
四条貴音
はい…。でしたら…。この方の様に、あなたも真摯に…。お返事を差し上げるべきです。
所恵美
うん…!そうだよね。ありがとっ!私、早速返事を言いに行くよ!まだ学校にいるかな〜…
四条貴音
自分の気持ちに真っ直ぐで…想いをすぐに行動に移せる…。みなが彼女に魅かれる訳がわかります。
天海春香
………貴音さん。……ラブレター、どうしても見たかったんだね。
四条貴音
……………はいっ!
(台詞数: 50)