所恵美
婦警)__詳しいことは、こちらの方から伺って下さい。
所恵美
「そういうと…婦警さんは私の両親に経緯を説明して、さっさと帰ってしまった。」
所恵美
「もっとも、逮捕や補導されたわけではないから…でも、もう少しフォローが欲しかったかなぁ…」
高木社長
P)本人も本当に怖い思いをされて後悔なされているとおりますし…
高木社長
P)もちろん、ご両親もとても心配なさっていたと思います。
黒井社長
恵美父)そりゃあね……
高木社長
P)せっかくのクリスマスイブですし、ここは出来るだけ穏便に……
黒井社長
恵美父)わかりました…恵美。
所恵美
はぃ……
所恵美
「ぱぁーん!!……。」
黒井社長
恵美父)…部屋に入ってなさい。
黒井社長
恵美父)…本当、申し訳ありません。手を焼く、バカ娘でして…
高木社長
P)いいえ…、あのお年頃は複雑でしょう。
黒井社長
恵美父)……765プロさんでしたか…あの音無さんの?
高木社長
P)ええ、まあ。もっとも、今の社長が現役の時の話ですが…
高木社長
P)あの…差し支えなければ、お聞きしても宜しいですか?
黒井社長
恵美父)はい…どうぞ。
高木社長
P)娘さんは、何故家出を?
黒井社長
恵美父)私も貴方のように夜遅くまで仕事をする人間でね…今日はクリスマスイブってことで…
黒井社長
恵美父)自宅に早く帰れたんですよ…もっとも、娘とは久しぶりに顔を合わせるものだから…
黒井社長
恵美父)話の中で、進路はどうするのか?と尋ねてみたんですよ…そうしたら…
高木社長
P)色々、悩まれることがあるのでしょう。
黒井社長
恵美父)私も今後どう接したらいいか…
高木社長
P)付かぬ事をお聞きしますが、娘さんは猫背気味でしたか?
黒井社長
恵美父)よくご存知で…
高木社長
P)せっかく、いいお顔立ちをなされているのに勿体無いと思うんです。
高木社長
P)もし宜しければ、お嬢さんにウチの事務所でモデルとして活動していただけたらと思いまして…
黒井社長
恵美父)ウチの娘が?猫背なのはご存知でしょう…無理ですよ。
高木社長
P)いえ、ただモデルをして頂く訳ではないんです。
黒井社長
恵美父)と、いうと?
高木社長
P)モデルの選出にも色々と審査がありまして、それに対応するレッスンも色々とあるんです。
高木社長
P)幸いにお嬢さんは、お顔立ちがよろしいですから…
高木社長
P)ギャランティの安い仕事でしたら仕事に困らないと思われます。
高木社長
P)そこで得られたお金でウォーキングなどのレッスンを受けて猫背を修正して行けば…
黒井社長
恵美父)ギャランティのいい仕事が出来て…猫背も治るかもしれない…更に嫁ぎ先は引く手あまた?
高木社長
P)まぁ…そんな想像をして頂ければわかりやすいですね。
黒井社長
恵美父)ですが、学校の勉強はどうするんです?
高木社長
P)レッスンや仕事は、学校が終わってからでも予定は組めますから問題無い筈です。
黒井社長
恵美父)あの子は部活には入っていないし…暇を持て余して、悪さをするよりましでしょうね。
高木社長
P)では…
黒井社長
恵美父)ええ、お願いしましょう…ただ娘が納得すればの話ですけどね。
所恵美
パパ…
黒井社長
恵美父)…恵美。
所恵美
パパ、私…モデルをやってみたい。
黒井社長
恵美父)訊いていたのか…挑戦したいのなら、やってみなさい。
黒井社長
恵美父)…ただ、逃げる様な真似はするな?
高木社長
P)……今日は、もう遅いですから。後日、ご連絡します。ご希望の日取りはございますか?
黒井社長
恵美父)私も年末まで仕事だから…来年、年明けの4日はどうだろうか?
高木社長
P)わかりました。では、後日ご連絡しますので…
所恵美
「そう言って、彼は帰っていった…なんだろ、このドキドキ…」
(台詞数: 50)