矢吹可奈
ーーー上空
矢吹可奈
もうすぐ着くはずだよ、志保ちゃん。
北沢志保
結局、最後はあなたに助けられたわね。
矢吹可奈
そんなことないよ。
矢吹可奈
志保ちゃん達が私を助けに来てくれたから、今私はここにいるんだよ。
矢吹可奈
………ねえ、志保ちゃん。
北沢志保
なに?
矢吹可奈
私がファフナーに乗れなかったのは、機体と一体化することで左目が見えてしまうからだったんだ。
矢吹可奈
私はそれを受け入れられなかった。左目の傷は、私が私である証だったから。
北沢志保
………。
矢吹可奈
でもあの時、莉緒さんに言われて気づいたんだ。
矢吹可奈
私が私である証は、他にあることに。
矢吹可奈
みんなと生きてきたこと、その記憶が今の私を形作っている。
矢吹可奈
そのみんなを失いたくない。そう思えたから機体に乗れた。
北沢志保
可奈………。
矢吹可奈
そして、その記憶の中心は志保ちゃんと過ごした記憶。
矢吹可奈
志保ちゃんがいるから、私は私でいられる。
北沢志保
それは私も同じよ。
北沢志保
可奈のためにこうありたい、そう思っていたから戦えた。
北沢志保
それだけじゃない。ただ純粋に、あなたと一緒にいたいと思ってた。
矢吹可奈
えへへ、何だか照れちゃうな………。
北沢志保
そうね………。
北沢志保
帰ったら、またあなたの歌が聴きたいわ。
矢吹可奈
えっ、でもこの前音痴だって志保ちゃん言ったし………。
北沢志保
可奈の歌はそれでいいのよ。私は好きよ。
矢吹可奈
それじゃあ、帰還祝いにみんなの前で………
北沢志保
いえ、それはやめた方がいいわ。
矢吹可奈
え〜!?そんなぁ〜……。
所恵美
志保!可奈!
北沢志保
恵美さん?
所恵美
ーーーニヒトとザインの前に、ジーベンが現れた
所恵美
みんな心配してたんだからね?すぐ追いつくって言ってたのになかなか帰ってこないから………。
所恵美
でも、無事でよかった♪
矢吹可奈
帰って来れたんだね、私達………。
北沢志保
ええ。私達の帰るべき島に。
所恵美
ほら、みんな待ってるよ。アタシが誘導するからついて来て!
矢吹可奈
はい!
北沢志保
はい。
矢吹可奈
ーーーいまなら分かる
矢吹可奈
ーーーたとえ苦しみに満ちた生でも、私は存在を選ぶだろう
矢吹可奈
ーーーあなたがここにいる限り
矢吹可奈
ーーーあなたと共に、生きていくためにーーー
(台詞数: 42)