所恵美
今日は本当にありがとね、プロデューサー。
所恵美
プラネタリウム、また見に行こうね!
所恵美
それでえーっと、その………
所恵美
ーーー会話が長続きしない
所恵美
ーーープラネタリウムであんな事を言ったせいだ
所恵美
ーーー冗談だとは言ったが、それでも思い出しただけで顔から火が出そうだ
所恵美
それは彼も同じようで、さっきから顔を合わせようとしない
所恵美
あ、そうそうプロデューサー!前にさ、恋心がよく分かんないって言ったことあるよね?
所恵美
ーーー彼が明らかに「恋」という言葉に反応した
所恵美
(あ。もしかしてアタシ………焦って地雷踏んじゃった?)
所恵美
(いや、でももう引き返せないし………!)
所恵美
恋心で1番分かんないのがさ、「誰か1人のために他の全部を投げ出してもいい」ってとこ。
所恵美
ほら、ドラマとかであるじゃん?そういうの。
所恵美
誰かを大切だっていう気持ちは分かる。でも、アタシの「大切」は1人じゃない。
所恵美
事務所とか学校とかの友達、仲間………アタシはそのみんなが大切なの。
所恵美
誰か1人を選んで、その人を「特別」にするっていうのはちょっと、ね。
所恵美
………それとさ、怖いんだ。
所恵美
もし誰かを「特別」にしたことで、アタシの他の大切な人が傷つくかもしれないって。
所恵美
ううん、絶対にそうなる。分かっているから余計に怖い。
所恵美
それでも誰かを選ぶなんて、アタシには出来ないなって。
所恵美
ーーー「分かっていないフリをしているだけで、本当は怖いだけじゃないのか?」
所恵美
ーーー黙っていた彼が急に口を開いた
所恵美
………かもね。
所恵美
うん………きっとそう。純粋に傷つけることが、怖い。
所恵美
ーーー「優しいな、恵美は。どんな時でも皆のことを思っている。」
所恵美
またそんなこと言って………。
所恵美
ーーーそんなことを平気で言うから、自分の信念も揺らぎかけてしまうというのに
所恵美
ーーー「選びたくないなら、無理して選ぶ必要はないんじゃないか?」
所恵美
ーーー「本当に心から選びたいと思った時に選べばいい………と思う。」
所恵美
にゃはは、簡単に言ってくれるね〜。
所恵美
それじゃあいつになるか分かんないよ。
所恵美
………でも、プロデューサーがそう言うなら、そうしようかな。
所恵美
ーーー「え?」彼が首を傾げる
所恵美
プロデューサーが言ったんだからね!選びたくなった時に選べばいいって!
所恵美
その時は責任取ってもらうよ〜?
所恵美
ーーー「………?」
所恵美
ーーー驚いた。結構直接的な言葉を使ったのに、その意味に気付いてないらしい
所恵美
………ま、今はそれでいいよ。今はね。
所恵美
ーーーさっきの彼の言葉は「選びたくなる時まで待ってくれる」という意味でとらせてもらおう
所恵美
ーーーだから、もう1度念を押しておく
所恵美
プロデューサー。さっきの自分の言葉、絶対忘れちゃダメだよ?
所恵美
………にゃはは♪
所恵美
ーーー今は届かない、届ける勇気がない
所恵美
ーーーだけど、いつか
所恵美
ーーーいつか、自分が納得できる形で、この想いを届けられますように………
(台詞数: 45)