北沢志保
カチャ…、それで私に話とは?
北沢志保
P)もう知っての通り、私は芸能事務所にいるんだけど……
北沢志保
P)アイドルをプロデュースする仕事をしていてね。是非、キミをプロデュースしたいんだ。
北沢志保
……本当に唐突なんですね。スカウトって、そういうものなんですか?
北沢志保
P)ドラマのような街角で声を……だけどね…私は本気だよ?
北沢志保
……。
北沢志保
P)どうかな?
北沢志保
質問します。今迄…どんな方のプロデュースを?
北沢志保
P)ウチはね、「秋月律子」くんとか… 志保)確か…高校生の方ですよね?
北沢志保
P)やっぱり、律子くんは知ってるよね… 志保)…今、売れてる方ですから…
北沢志保
P)それから先代のプロデューサーで私の社長がプロデュースしていた…「音無小鳥」くんとかね。
北沢志保
志保)『バンッ!!』音無小鳥さんですって!? P)彼女のこと知っていたんだね?
北沢志保
そっ…それはもう。でも、今は引退されたとか……。
北沢志保
P)そうだね、表向きには芸能界を退いているね。 志保)……表向き?
北沢志保
P)彼女は、ウチの事務所の事務員さんになっているんだよ。 志保)どうして、そちらに…
北沢志保
P)裏方がいいという彼女の意向…あぁ…左遷ではないからね。
北沢志保
そうなんですか…そんな大物アイドルを配出されていたんですか…。
北沢志保
P)もっとも、彼女は当時ウチの事務所では飛び抜けて例外だったからね…
北沢志保
P)同時期に辞めた子も多かったし…色々あったり…
北沢志保
P)キミが、私にチャンスを与えてくれるというのであれば…
北沢志保
P)キミを大きく育ててあげたいと思うのだけど……
北沢志保
…もし……(ボソ…)
北沢志保
P)ん?
北沢志保
志保)もし、これがチャンスだというなら乗ろうと思います。 P)そうか、では早速……
北沢志保
志保)…でっ…ですが、少し時間を下さい。 P)うん…家族に相談とかかな?
北沢志保
…それもありますが、中学校までの勉強はしっかりしておきたいんです。
北沢志保
P)なるほど…それでは、一年位なら十分かな? 志保)それだけですか……。
北沢志保
P)芸能界も一応、ナマモノだからね…寝かせ置き過ぎるとね…
北沢志保
…流行り廃りということですか……。
北沢志保
P)入学して、半年くらい経ったら学校側に私から話をするようにするから。
北沢志保
P)学校の勉強を遅らせないようには、私も努めるけどね…
北沢志保
…後は、本人次第……ですか。
北沢志保
P)勉強をしない人よりはマシになって欲しいというのは、私の希望だけどね。
北沢志保
『あの子は、芸能人になったから…』とか『芸能人だから…』は言わせない程度に頑張ります。
北沢志保
P)理解して貰って助かるよ。…そうそう、保護者の方に挨拶に伺うから都合のいい日取りを……
北沢志保
近い日取りで確認してみます。(スマホ、つい〜つい〜)
北沢志保
P)ほぅ…スマホか。親御さんは仕事が忙しいのかい?
北沢志保
志保)ええ…看護師なんで時間のあるときに捕まえないと……(つい〜つい〜) P)なるほど…
北沢志保
志保)私も弟を迎えないといけませんから…… P)ふむ…託児所も必要かな。
北沢志保
志保)それでしたら、母の職場にあるみたいですから…(…つい〜……) P)それはよかった。
北沢志保
あっ、来た……あの?
北沢志保
P)ん?日取りが決まった?
北沢志保
あの、今日これからというのは……大丈夫です?
北沢志保
P)大丈夫だよ。行こうか?
北沢志保
はい…では、母の職場に。
(台詞数: 45)