北沢志保
「私は、地下鉄の駅を出ると…」
北沢志保
「直ぐに、恵美さんの居るテニスコートの場所を確認した。」
北沢志保
…えーと、確か…駅出口の側なのよね……。
北沢志保
「私が早速にテニスコートの場所が分からず、何処ぞとスマホを操作していると…」
北沢志保
「何処からか、ポーンポーンとボールが軽く弾む音が聞こえてくる…」
北沢志保
この音は…確か、テニスボール…。
北沢志保
あっちかな…行ってみよう。
北沢志保
「私が小走りにボールの音の主の方角へと、足を運ぶと…」
北沢志保
「何やら、ツタが絡まったフェンスのようなものが見えて来ました。」
北沢志保
そっか…ツタが邪魔して、駅から見えなかったんだ…。
北沢志保
「私がそのツタの絡まるフェンスを一様に見ると、フェンスの丁度中央付近に入り口があった。」
北沢志保
あそこね?
北沢志保
「テニスコートの入り口を見つけた私が歩き出すと…また、あの乾いたボールの音がする。」
北沢志保
「そして場所が近いのか、同時にラケットのガットがボールを噛む音と…」
北沢志保
「ラケットの振る人の息づかいが同時に聞こえて来た……」……恵美さん。
所恵美
ハァッ…ハァッ…。
所恵美
ふぅ……
所恵美
ふぅ……セイッ!
所恵美
う〜ん、イン率少し落ちたかなぁ…暫くやってないしねぇ…
所恵美
おっと、時間…志保が来る頃だよね……。ボール拾わなきゃだ。
北沢志保
おはようございます、恵美さん。朝からアクティブですね。
所恵美
おぉ…志保おはよう♪……ごめんね休みの日にさぁ、呼び出して……
北沢志保
いいんですよ。それより、ボールを片付けましょう…このカゴですか?
所恵美
うん、そう♪ 私は遠くに飛んでったボールを拾いに行くね?
北沢志保
はい、分かりました。
北沢志保
「駆けて行った、恵美さんを見ると…昨夜の混乱した声の様相も無く落ち着いている様子。」
北沢志保
「気にし過ぎだったかな?」
北沢志保
「暫くすると、両手にボールを抱えた恵美さんがこちらへと歩いてくる。」
北沢志保
「その様相は、先程と一変して…昨夜の電話での声を表した様子の顔だった……。」
北沢志保
ところで恵美さん。…私に用件とはなんでしょうか?
所恵美
志保……うーん、とね。
所恵美
…………ないんだ……よ。
北沢志保
すみません、もう一度だけ……
所恵美
来て……ないんだ…。
北沢志保
?来て、ない?
所恵美
えっとぉ……あの……
所恵美
「月1の日」がね……
北沢志保
……何日過ぎました?
所恵美
えっと…2日目……かな?
北沢志保
私を呼んだ理由は、そこですか…
北沢志保
母に連絡をしますので…少しお待ちを……
所恵美
………ごめん。
北沢志保
………私に言わず、今は反省してください。
所恵美
………自分でも情け無いわ。
北沢志保
はい……はい。 恵美さん、今直ぐ行けば先生は居るそうです。
所恵美
そっ……そうなんだ。でも、普通の人は……
北沢志保
休診日なので、特別です。
所恵美
ごめん……恩にきるよ、志保。
北沢志保
後でしっかりとお仕置きしますので………
所恵美
…………………はい。
(台詞数: 50)