北沢志保
ーーーモルドヴァ
北沢志保
う……うん……?
北沢志保
私はいつの間に機体から降りたのだろうか
北沢志保
コックピットが開いている
北沢志保
そして視界には、私を心配そうに見ている恵美さんがいた
所恵美
志保!
所恵美
よかった………無事で………!
北沢志保
可奈、は………?
所恵美
可奈は島にいるよ。
所恵美
きっと志保の事、待ってるよ。
北沢志保
………ずっと、いなくなりたいと思ってました。
北沢志保
戦うのが怖かったんじゃないんです………。
所恵美
うん………。
北沢志保
ただあのままだったら、本当に私が私じゃなくなるような気がして………!
所恵美
………帰ろう。
所恵美
帰って、たくさん話そう?
所恵美
そうしないと、自分も相手もいなくなっちゃうから………。
北沢志保
恵美さん………!
北沢志保
私は恵美さんの腕の中で泣いた
北沢志保
私はここにいて、恵美さんもここにいる。そして島には可奈がいる
北沢志保
そう、強く感じた
高木社長
溝口:………こういうのは、俺の役目じゃないよな。
高木社長
ーーー
高木社長
溝口:にしてもよく生きてたなぁ、志保。
北沢志保
溝口さんは、私の母さんがいなくなった理由を知ってるんですか?
高木社長
溝口:昔、真壁を庇ってフェストゥムに喰われちまったのさ、風花ちゃんは。
高木社長
溝口:………俺もその時、そこにいた。
北沢志保
ありがとうございます。………なんだか、すっきりしました。
高木社長
溝口:さ、帰るとするか。お前の帰るべき島に。
北沢志保
………帰るのとは、少し違います。
所恵美
志保?
北沢志保
今まで、私は何も知らずに島の中で生きていました。
北沢志保
でも今は違う。私にとって帰る場所ではなく、行かなきゃいけない場所なんです。あの島は。
高木社長
溝口:前に同じような事を言ってた奴がいたよ。
高木社長
溝口:"もう今までと同じようには考えられない。自分が島を守るんだ"……ってな。
所恵美
それって………。
北沢志保
可奈………!
(台詞数: 37)